応募書類のチェック
近年は、履歴書や職務経歴書を郵送させたり、メールで経歴書を送らせるなどして事前に応募者の経歴をチェックするケースが増えています。履歴書、職務経歴書の中身をじっくりと検分したうえで面接を行うわけですから、相当突っ込んだ質問が出ることは予想しておくべきでしょう。
したがって、自分が経験してきたこと、現在従事している仕事の内容については、どのような角度から尋ねられても、淀みなく答えられるように準備しておくこと。応募書類を作成する段階で、自らの学歴、キャリア、スキルなどの整理はすんでいるはずですが、ときには思わぬ方向から質問されることもあります。
履歴書の趣味、スポーツなど個人情報に関する欄は、とくに考えなしに記入することも多いのですが、人事担当者の中には、インドアかアウトドアか、団体競技か個人競技かといった色分けをした上で、性格的な側面を探り出そうとする人もいます。どんな趣味、スポーツに親しんでいてもいいのですが、その裏まで探られる可能性があることは念頭に置いておきましょう。
退職理由のチェック
会社倒産の場合などは例外として、転職を考えるようになったワケについてはかなりしつこく聞かれます。退職の理由から、応募者が仕事や自分自身の将来にどんな目標を持っているのか、その目標から見てステップアップのための転職として納得できるかどうかを確認するためです。
詳細については、Close Up「退職理由をクリアする」を参考にしてください。
志望動機の評価
志望動機に関しても、ベースとしてどんな将来目標を抱いていて、それをどのように見据えて仕事選びをしようとしているのかが問われます。これまでの仕事とはまったく異なる異職種転職を志す場合はとくに、新しい仕事で何を実現したいのかが問われることになります。給料がいいから、格好良く見られたいから、友人がやっているからなどといった表面的にとらえただけの動機では足をすくわれることになるでしょう。
志望動機のもう一つのポイントは、希望する仕事をこなすために自分が能力的にどれだけのものを身につけているのかを示すことです。キャリアを生かせると考えて応募したのであれば、これまでのキャリア、仕事内容を新たに希望している仕事でどう生かそうと考えているのか。未経験の仕事への応募であれば、これまで経験してきたことのどこがその仕事で生かせるのか、希望する仕事に関してどのような知識、技能を身につけるべく努力してきたのか。知識も経験もないときは、それをカバーするためにどれだけ大きなやる気を持って臨もうとしているのか。仕事に対処できるだけの能力があって、意欲も十分との評価が得られれば、採用に一歩近づけることになります。