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金融担当大臣、金融庁の仕事とは?(2ページ目)

与謝野馨大臣が3つの大臣を兼務することで注目されている、経済関連の大臣ポスト。今回は、金融担当大臣(内閣府特命担当大臣・金融担当)の役割と金融庁の仕事について解説します。

執筆者:石原 敬子

金融担当大臣の役割、金融庁の仕事とは

お金
景気回復のために、資金繰り対策や金融市場の活性化など重責を担う金融担当大臣
金融担当大臣とは、その名の通り金融行政を担当する大臣です。正式には、内閣府特命担当大臣(金融担当)といい、内閣府の外局、金融庁を統括する大臣です。

金融担当大臣は金融庁の統括の他に、他省庁との連携で国際的な金融市場の協調や規制、中小企業の資金繰り対策などの政策推進も担います。日本の金融・資本市場の活性化や競争力強化のために力を注いでいます。

金融庁の役割は安定した金融システムを保つこと、さらに、より強いシステムを構築することです。また、経済発展を支える投資資金が市場にスムーズに流れる状態の維持や、預金者・保険契約者・投資家などの保護も重要な責務です。

そのために、金融庁は、金融制度の企画立案や民間金融機関等への検査や監督、証券取引等の監督・監視をします。金融庁には、公正な証券取引のために監視をする証券取引等監視委員会(日本版SEC)が設置されています。また、個別金融機関の破たん処理なども金融庁が担当です。

全方位からお金の担当を任された兼務体制

皆さんもすでにご承知の通り、与謝野馨経済財政政策担当大臣が、中川昭一前大臣の「もうろう記者会見」により財務大臣と金融担当大臣も兼務、3つの大臣を1人でこなすことになりました。

2001年(平成13年)1月の中央省庁の再編前、金融政策は大蔵省が担当していました。旧・大蔵省の下にあった機能は、現在では金融庁と財務省に分離されています。旧・大蔵省の金融企画局が、金融監督庁と統合して今の金融庁となっています。

大蔵省が廃止されて財務省と金融政策部門が切り離されたのは、「接待スキャンダル」がきっかけです。大蔵省時代の金融検査部の幹部職員が、銀行などからの過剰な接待や検査日などの事前漏えいが横行していたため、政府の財務部門と金融監督部門を切り離すことになったのです。

にもかかわらず、中川昭一前大臣が財務大臣と金融担大臣を兼任すると決まった時には、「大蔵省の復活か?」と話題に上りました。ましてや、もともと経済財政政策担当大臣だった与謝野馨大臣が財務大臣と金融担大臣をも抱えることになったわけです。国のお金の全権を握ることになったといっても過言ではありません。国の財政政策を取り仕切りながら、お金の管理もするということです。

3大臣兼務で、「旧大蔵大臣の復活?」などとささやかれても仕方がないかもしれませんね。

【関連サイト】
『財務大臣、財務省の仕事とは?』

『公的資金の資本注入って、ナニ?』

『庶民にも関係あるペイオフ』

『金利の鍵を握る、日銀金融政策決定会合』


【関連リンク】
『日銀・金融再編・ペイオフ・金融不安』
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