社会ニュース/よくわかる経済

物価を動かす4つの要因と、新事実

ガソリン価格が再び値上げに転じました。需要が供給を上回ると値上げになるのは周知の事実。しかし現実はいろいろな要因が。気になる物価が決まるしくみについて、具体例で再確認してみましょう。

執筆者:石原 敬子

文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
ガソリン価格が昨年夏にピークをつけた後、落ち着いていたかと思ったら、また5月から値上がり。変動する物価は、どのように決まっているのでしょう?

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基本は「需要と供給」(1P目)
「需要と供給」を動かす4つの要因(2P目)
駆け引きも大きく影響(3P目)

基本は「需要と供給」

新聞
あれも値上げ?これも値上げ?どうしてこんなに値上げばかりなの?
モノの価格は、以前の記事「経済入門 ★超入門★ 値段の決まり方と役割」でも説明していますが、基本的には「需要と供給」のバランスで決まります。これは、皆さんもよく耳にすることでしょう。「需要」とは、そのモノを買いたい量、「供給」とは、それを売りたい量のことです。

モノの価格は、ある価格で、買いたい量と売りたい量が同じになった(バランスが取れた)ところで決まります。

買いたい人はより安く買いたいのですが、安すぎると売ってもらえません。売る側が手を打ってくれる価格まで妥協しなければなりません。一方、売りたい人はより高く売りたいのですが、高すぎると買ってもらえないので、買い手が納得する価格まで妥協する必要があります。

しかし、現実には単純にそれだけでは説明がつかないことが多いものです。実際は「需要」側にも「供給」側にもさまざまな背景があるからです。

需要と供給のそれぞれの量には、その時々の事情に応じて変化しています。実際の経済活動では、これらの変化が常に起こっているため、需要と供給のバランスは常にどちらかに傾いたり均衡を保ったりしています。

では、その時々の事情とは何でしょう?次のページで主な例を紹介しましょう。
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