バブル経済はDCブランドやボディコン系、ミニスカートとは無縁?!
バブル経済と関連の深かったスタイルは? |
資産バブルの時期とミニスカートは関係があったのかというと、どうなのでしょうか。
1988年のファッショントレンドは、Tシャツにジーンズといった渋カジブーム。翌1989年はイタリアのファッションが流行、革のコートやインポートジーンズなどが流行った年です。スカートの丈に関しては、特に特徴的な時期ではなかったと思われますが、どちらかと言えばロングスカート、フレアスカートが流行していました。その後、1990年になるとボトムスのトレンドはショートパンツが街を闊歩し、膝丈にカットしたGパンが見られ、ミニスカートも流行していたようです。
むむ・・・?やはりミニスカートが流行ると景気は良いのか?と一瞬思わせますが、それもつかの間、この年から株価は下落の一途をたどり、バブル経済崩壊の始まりとなってしまいました。
不況ならスカートの丈は長いのか?!
では逆に、一番の不況の時期を見てみることにしましょう。1995年度から2000年度の実質GDP成長率が年率1.0%。この時期の経済の特徴は、消費税が5%に引き上げられ、駆け込み需要の買い物とその反動による不況。北海道拓殖銀行や山一證券などの金融機関の破綻が相次ぎ金融システム不安を呼び込むことになりました。では、この時期のスカート丈はどうだったのでしょうか。
この時期のファッション界の動きを追ってみると、残念ながら、特にスカートの丈に関する傾向は見られませんでした。参考までにその当時の流行をピックアップしてみることにします。
1995年から1996年にかけては、へそ出しルックやチビT、ナマ足が流行しました。ミニスカートが露出度の高さを意味するのなら、これらも同じように高露出度。景気が悪くても露出度の高いスタイルは見られるようでした。露出といえば、1995年には、「私、脱いでもすごいんです」が流行語ともなりました。なお、その頃は、高校生の間で制服のミニスカートにルーズソックスがブーム。1997年にはスリットの入ったミニスカートが流行っていました。
ということは、不景気の真っ最中にロングスカートが流行ったわけではなく、ミニスカートのスタイルも見られたことから、ミニスカートのブームと景気には関係がないといっても良いのではないでしょうか。
その後の不況の時期は、皆さんの記憶に新しいところ。ファッショントレンドは、スカート丈はあまり特徴が見られません。1998年のブームは、迷彩や豹柄などのプリントが流行、キャミソール風のスタイルが見られた年。1999年はガングロ(顔黒)・ヤマンバ(山姥)スタイルの若者が増え、2000年はパンツの腰履き、いわゆる腰パンが流行しました。ミュールや厚底ブーツ、網タイツなど、足元へのこだわりが注目された年でしたが、スカートの丈に特徴的なものはなさそうです。
では、なぜミニスカートが流行る時期は景気が良いなどと言われるのでしょうか?次のページでは、その理由を考えてみましょう。