事件の裏にいるテロ組織
バリ島の地図。2002年にはここで大規模なテロがあった。 |
ジェマ・イスラミアが起こしたテロ事件として代表的なものは、2002年10月12日にバリ島で起こった自爆テロ事件があります。
この事件は、米艦コール襲撃事件の2周年の日に行われました。ターゲットとなったのは、外国人も多く来るバリ島内のナイトクラブ。このテロは、1発目の小さな爆弾をナイトクラブ内で爆発させ、パニックになった多数の客がクラブから外に出てきたところを、外の車に積んであったより大きな2発目を爆発させて死傷させるという悪質な手口でした。
テロの結果は、死者が202名、負傷者が約300名にもなる大惨事になり、インドネシア史上でも最悪のテロ事件となりました。
捜査の進展は……?
今回のテロはジェマ・イスラミアが深く関わっているという前提のもとに、捜査が進められています。22日には、2人のテロ実行犯の似顔絵を警察が公開。1人は40歳前後、もう1人は10代後半と推定されています。同じ22日には、事件の首謀者と見られている、ジェマ・イスラミアの幹部・ノールディン・M・トップ容疑者の妻を、事情聴取のために、当局が拘束しました。
自爆テロなので、実行犯2人自身はすでに死亡していますが、裏でテロを実行した組織を摘発するために、インドネシアの警察は動いています。
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