社会ニュース/世界のニュース・トレンド

ジャカルタのテロとその裏組織(2ページ目)

インドネシアのジャカルタで7月17日に、2ヶ所の外資系ホテルで自爆テロがありました。このテロ事件の裏では、あるテログループが動いていたと言われています。

執筆者:鳥羽 賢

事件の裏にいるテロ組織

バリ島の地図
バリ島の地図。2002年にはここで大規模なテロがあった。
事件はまだ捜査中ですが、しかしジェマ・イスラミア(JI)というテロ組織が関わっているという見方が高まっています。その理由として、テロの手口や使われた爆弾の種類が、これまでジェマ・イスラミアが起こしてきたテロ事件とよく似ていることがあげられています。

ジェマ・イスラミアが起こしたテロ事件として代表的なものは、2002年10月12日にバリ島で起こった自爆テロ事件があります。

この事件は、米艦コール襲撃事件の2周年の日に行われました。ターゲットとなったのは、外国人も多く来るバリ島内のナイトクラブ。このテロは、1発目の小さな爆弾をナイトクラブ内で爆発させ、パニックになった多数の客がクラブから外に出てきたところを、外の車に積んであったより大きな2発目を爆発させて死傷させるという悪質な手口でした。

テロの結果は、死者が202名、負傷者が約300名にもなる大惨事になり、インドネシア史上でも最悪のテロ事件となりました。

捜査の進展は……?

今回のテロはジェマ・イスラミアが深く関わっているという前提のもとに、捜査が進められています。22日には、2人のテロ実行犯の似顔絵を警察が公開。1人は40歳前後、もう1人は10代後半と推定されています。

同じ22日には、事件の首謀者と見られている、ジェマ・イスラミアの幹部・ノールディン・M・トップ容疑者の妻を、事情聴取のために、当局が拘束しました。

自爆テロなので、実行犯2人自身はすでに死亡していますが、裏でテロを実行した組織を摘発するために、インドネシアの警察は動いています。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます