【CONTENTS】
設立決定は第2次大戦中(1P目)
IMFの業務(1)-監視業務(1P目)
IMFの業務(2)-融資業務(1P目)
IMFの業務(3)-技術援助業務(1P目)
IMFの意思決定機関(1)-総務会(2P目)
IMFの意思決定機関(2)-理事会(2P目)
日本が融資する10兆円の意味は?(2P目)
設立決定は第2次大戦中
IMFの本部は、アメリカのワシントンDCにある。 |
その後IMFの加盟国は順調に増え、2009年現在では185ヶ国と世界のほとんどの国が加盟しています。
IMFの業務(1)-監視業務
IMFの業務は大きくわけて3つあり、1つ目は加盟国の経済を監視する業務です。IMFは年に1回、主にエコノミストから構成される調査団を加盟国に派遣します。調査団は各国の政治家、官僚、財界人などと対話し、各国の経済状態を調査するとともに、世界経済全体から見た政策の提案も行います。また政財界人など指導層だけではなく、労働組合など労働者レベルと対談することもあります。そのような対話を通して得た情報から、各国経済に関する報告書を毎年まとめます。さらに世界各国の経済についての報告書をまとめたら、それらから世界経済全体の状態をつかみ、各国の指導者に提言をしていきます。
IMFの業務(2)-融資業務
IMFの最重要業務は、経済・財政的に危機に陥っている国に対する融資業務です。最近IMFから融資があった国としては、アイスランドがあります。アイスランドは昨年秋以降の世界金融危機のため、国家破産の危機に瀕しました。そこでIMFが、アイスランドに対して約2,000億円を融資すると11月に決定しています。なお、IMFの融資は融資である以上は当然返済義務がありますし、利息も付くことになります。融資の期間としては、1年程度の短期的なものから、5~10年のやや長期にわたるものがあります。利息は、0.5%程度の低利のものから、3~5%程度のやや高利のものまであります。
IMFの業務(3)-技術援助業務
IMFは主に途上国の加盟国に対して、技術援助を提供しています。ただしここで言う「技術」とはいわゆる機械の技術ではなく、経済・金融政策関連のコンサルティング・アドバイスを指しています。IMFは途上国に専門家を派遣し、経済・金融政策のアドバイスを行います。それはその国の発展に貢献するだけではなく、世界経済全体の安定に寄与し、また業務(1)の監視業務をやりやすくするという目的もあります。
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