昨年来のサブプライム・ショックの余波は、留まるところを知りません。お蔭で、ドルに対する信任は下がる一方……。 写真提供:フリー画像素材EyesPic |
【CONTENTS】
■1ページ…… 止まらない! 円高・原油高に株安
■2ページ…… 円高は、日本企業にどんな影響をもたらす?
■3ページ…… ○○産業は真っ青! その深刻な打撃とは?
どこまで続く? 円高に原油高
ドル安・円高は、一体どこまで進む? 3月7日の東京外国為替市場では、アメリカの住宅ローン会社などの経営不安が伝えられる中、「ドル買いを誘う材料は見当たらない!」と、ドル売り・円買いが加速。円は102円台まで急騰しました。さらに、その後の海外市場では、8年2ヶ月ぶりに101円台へ突入! こうしたドル安基調の影響で、原油高も最高値の更新を続けています。3月7日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の先物相場では、ついに106ドルを突破! 原油相場への投機資金流入に歯止めがかからない上、期待されたOPEC(石油輸出国機構)の増産も、5日の総会で見送られと、相場上昇の要因は尽きない……。アメリカ製「花粉」の飛散が、株安を招く!
こうした円高・原油高を背景に、株式市場では、景気減速懸念が高まる一方! 3月7日の日経平均株価は、1万2,782円80銭と、1月22日以来1カ月半ぶりの低水準に落ち込みました。前日のアメリカ市場が、信用不安の再燃で大幅安になった上、国内市場でも、円高の急進を受けて自動車などの輸出関連株が売られ、東証1部はほぼ全面安! アメリカ経済が、サブプライムローン(信用力の低い低所得者向けの住宅融資)問題に端を発する「花粉症」にかかれば、日本経済に飛散するのは避けられない……。このように、国際市場に強烈な「春一番」が吹き荒れる中、気になるのが、わが日本企業への影響。そこで、円高が企業業績に及ぼす影響を探ってみると…… → 次のページへ