文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
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準備万端の北千住駅は8月24日の開業を待つばかり!
いよいよ2005年8月24日につくばエクスプレス(TX)が開通します。首都圏の北東部の発展と、次世代型の都市を全国に発信することが期待され、秋葉原とつくばを最高運転速度130km/hで駆け抜けます。

<INDEX>
つくばエクスプレスとは(1P目)
つくばエクスプレスの経済効果(1P目)
つくばスタイル(2P目)
つくば市の新エネルギー(2P目)
つくば市の公園(2P目)
気になる土地はどうなった?(3P目)

つくばエクスプレスとは

「つくばエクスプレス」は、秋葉原からつくばを約45分で結ぶ都市高速鉄道です。「進化する鉄道」をイメージコンセプトに、新世紀の鉄道とまちづくりのあり方を提案し、首都圏の北東部の発展が期待されています。つくば市といえば「研究学園都市」。いままで、優秀な研究者が都心とつくばを行き来してはいたものの、鉄道が敷かれていなかったため、陸の孤島といわれていました。

それが、今後はつくばエクスプレスにより、秋葉原~つくば間を約45分で移動することができるようになります。今までは、常磐線を利用して85分、高速バスを利用して65分でしたので、大幅に短縮できるというわけです。また、つくば研究学園地区に限らず、途中駅は千葉県、埼玉県を経由するため、千葉県柏の葉地区(東京大学柏キャンパス・柏の葉公園)、埼玉県南部地区方面への、また茨城県南部・千葉県北西部・埼玉県南部地区から新宿地区・六本木地区への交通利便性が向上します。

つくばエクスプレスの経済効果

北千住改札
経済波及効果は26兆円!景気の起爆剤になるか?!
つくばエクスプレスの開業は、どれだけのお金を動かし、またこれから動かすのでしょうか?事業主体の首都圏新都市鉄道株式会社によると、建設費総額は約9,400億円、直接効果(直接事業費)は概算で7兆2,000億円(うち鉄道事業費が1兆4,000億円、沿線開発費等が5兆8,000億円)となっています。また、経済波及効果の試算は、26兆円(うち鉄道事業費は4兆8,000億円、沿線開発費等は21兆2,000億円)と発表されています。

この沿線の最大の地主は独立法人都市再生機構で、埼玉、千葉、茨城の6地区で「つくばエクスプレスタウン」の開発を進めています。その中でも最も大きな開発がつくば市の葛城地区と萱丸地区です。沿線開発については、重点地域と特定地域に区分けして指定されています。
【重点地域】
駅設置予定地周辺で相当量の宅地が計画的に供給され、宅地開発と鉄道整備の一体的推進の拠点となる地域
【特定地域】
つくばエクスプレスの開業により、大量の住宅地の供給が見込まれる地域
重点地域として指定されている地区全体の総面積3,266haのうち、約42%である1,379haがつくば市の葛城・萱丸・島名・福田坪などの地域となっています。つくば市では「構造改革特別区域計画」を策定し、つくばエクスプレス開業を機に、積極的な開発で、飛躍を遂げようとしています。

ところで、つくばといえば1985年につくば科学博がありました。科学博開催当時(1984年~1986年)の茨城県の経済成長率は、全国平均よりも2.8~3.5%高かったのですが、1987年には全国平均を7.5%下回るという、一過性の経済効果に終わってしまいました。今度のつくばエクスプレスはどんな効果や影響があるのでしょうか。

次のページでは、つくば市の取り組みに迫ります!