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TOB(株式公開買い付け)とは?(2ページ目)

ライブドアVSフジテレビジョンの買収劇の中で、フジテレビがニッポン放送株の株式買い集めに使っているTOB(株式公開買い付け)とは、具体的にどんな方法なのでしょうか?

執筆者:石原 敬子

買収劇の裏ではどんな手順を?

1)開始公告
「○○会社の株式を買い取ります」と公表
日刊紙2紙以上に掲載、同日に財務大臣に届出書を提出
公表する内容は、
「対象の会社名」自社株でも可
「買い付け価格」一般には時価よりも数%高い買い付け価格を設定することが多い
「買い付け株式数」予定している買い付け数を明確にします
「買い付け目的」○○社を買収するため、とか、自社株消却のため、など具体的に

2)買い付け期間
20日以上60日以内
この期間内に、売りたい投資家が申し込みをする

3)買い付け期間終了後
買い付け目標の株数を集められたかどうかの結果を公告
目標数に達した場合(成功)→→→→株券を売ってくれた株主に代金を支払う
目標数に達しなかった場合(失敗)→株主に株券を返却
会議室
買収しようとして足元を取られないような作戦を

TOBのメリット、デメリット

●メリット
1)株式を一定の価格で購入できる
市場で買い付ける場合は、大量に株を買うと価格が上昇してしまいます。
一方TOBでは、公表した買い付け価格で買うため、買収資金を計画しやすいのです。

2)キャンセルできる
買い付け予定数の株式が集まらなかった場合は、株券を返却してキャンセルすることができます。
買い付けに失敗した時のリスクを抱えません。

●デメリット
公開して買い付けますので、買収を仕掛けていることが明らかです。買収を仕掛けられた企業や、他に買収したいと思っている投資家に防戦の機会を与えてしまいます。

今までの日本企業の典型、お互いにお付き合いで株式を持ち合っていた関係から、今後は、株主が経営手腕を判断する時代に変わりつつあります。今後は企業の買収がさらに増えてくることでしょう。
株主に利益を還元しない、とか会社の資金を遊ばせていて明日につながる事業展開に使わない、などのぬるま湯経営者は、会社を乗っ取られないように要注意です。第2、第3のホリエモンが登場してもおかしくないですね。

【関連サイト】
フジテレビジョン「公開買付けの開始に関するお知らせ(2005年1月17日)」
フジテレビジョン「株式会社ニッポン放送株式の公開買付条件等の変更のお知らせ(2005年2月10日)」
フジテレビジョン「株式会社ニッポン放送株式の公開買付条件等の変更のお知らせ(2005年2月24日)」
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