(2003.05.28)

1ページ目 【スイスの誕生とウィリアム=テル】
2ページ目 【多言語国家を維持する独特の政治システム】
3ページ目 【時代ともに変わっていくのか「永世中立」】

【スイスの誕生とウィリアム=テル】
スイスの誕生は農民の反抗によってはじまった


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息子の頭に載せたりんごを射抜いたウィリアム=テル。彼らが悪代官を倒して農民たちの自由を勝ち取った・・・有名なスイス独立についての伝説ですが、これはあくまで伝説。

しかし、この話が象徴するように、いろんな民族の農民たちがハプスブルグ家(のちのオーストリア皇帝)の侵略から立ち上がり、いろんな共同体の連合を作っていった。これがスイスという国の起源です。

 

あくまで圧制からの自由を求めて結成された国だったため、当初から民族・言語・宗教は多彩な国でした。言語だけでもドイツ語・フランス語・イタリア語・レーテロマン語(ラテン語に近いといわれる)の4つ、宗教もプロテスタントとカトリックが併存しています。

 

実際に、紛争も起こりました。19世紀後半にはカトリック系の州(カントン)とプロテスタント系の州で内戦が起こったりもしています。

しかし、それにもかかわらず、スイスではいまも多民族が(むかしのソ連のように)何かに押し付けられているわけでもなく、友好的に隣り合って暮らしてきています。

なぜこのようなことが可能なのか。スイスの政治制度について、次のページでみていくことにしましょう。