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米ハイテク技術に日本が与えた衝撃(2ページ目)

イラク戦争はハイテク技術を駆使したアメリカの完全勝利に終わりました。しかし、アメリカのハイテク技術の優越性を脅かす存在が現れたからアメリカでは大騒ぎ。しかもそれは日本製。

執筆者:辻 雅之

1ページ目 【イラク戦争のスピードを支えたアメリカのハイテク技術】
2ページ目 【人類のために作ったスパコンがアメリカには安全保障上の脅威?】
3ページ目 【「ハイテク戦争」アメリカは本気、相手の日本は他人事の不思議】

【人類のために作ったスパコンがアメリカには安全保障上の脅威?】
日本の超スパコン「地球シミュレータ」がアメリカに超弩級のショックを


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日本政府は、2002年、NECに発注して、とんでもない国産スーパーコンピュータ(スパコン)をつくってしまいました。その名は「地球シミュレータ」。

文字通り、地球の気候現象をそっくりシミュレーションするためにつくられたもので、5年がかりで昨年完成したものです。これによって地球温暖化のしくみなど、いろいろな気候現象をあきらかにしようとするものです。

なにがとんでもないかというと、いままで上位を独占してきたアメリカ製のスパコンとは比べ物にならない性能。今まで1位のスパコンの5倍の処理能力があるというのです。

これに衝撃を受けたのがアメリカ。その衝撃は産業界だけでなく、政界など各方面にも及び、ニューヨーク=タイムズは1957年ソ連が初の人工衛星スプートニクを打ち上げて以来の衝撃、という風に報じています。

ハイテク技術はアメリカがトップ、と思っていたアメリカには大ショック。圧倒的なハイテク技術で世界の軍事的覇権を確保しようとする今のブッシュ政権の方針にはとくにショック。

そのため、今や政官財あげて、「打倒世界シミュレータ」を旗印に、必至に開発をすすめようとしているとか。なにせ2002年5月には、エネルギー省に「地球シミュレータ緊急対応会議」を開き、国防総省らのキーマンが召集されたとか。

こんな鬼気迫る感じでスパコン世界一奪還をめざすアメリカ。しかし、当の日本は、まるで他人事なのです。



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