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目を背けますか?!世界の戦争・紛争

60年間戦争を経験していない平和な日本。銃で誰かが殺されなくて当然、家を追われ難民にならなくても当然。でも、それが当然でない人たちも世界には大勢います。毎日「死の恐怖」と闘う生活が想像できますか?

執筆者:鳥羽 賢

戦争のない平和な世界は誰もが望む理想ですが、世界ではいまだに戦争や紛争が続いています。現在世界で起こっている戦争についてまとめてみました。

【CONTENTS】
「忘れられた戦争」-ダルフール紛争(1P目)
停戦50年以上の朝鮮戦争(2P目)
ハマス孤立化が深まるパレスチナ問題(2P目)
印パの核軍拡にも発展するカシミール紛争(3P目)
長引くイランの核開発問題(3P目)
その他の紛争-決して無視はできない(4P目)

「忘れられた戦争」-ダルフール紛争

ダルフールの地図
スーダン西部のチャド国境付近がダルフール地方。
「ダルフール」という地域の名前は、日本ではまだまだ知らない人が多いのではないでしょうか? ですがそこは、今最も悲惨な民族紛争が起こっている地域の名前なのです。ダルフールというのは、アフリカ・スーダンの西部地域の名前です。

この地域では、スーダン政府に支援されたアラブ系住民の民兵組織である「ジャンジャウィード」と、非アラブ系住民との抗争が続いています。ダルフール紛争が始まったのは公式には2003年とされていますが、この問題はその何十年も前から続く根深い問題です。

それらの戦闘に巻き込まれた一般人が、10万人以上殺害され、100万人以上難民化していると言われています。正確な死者や難民の数は分かりません。以下は、ある難民キャンプの実態です。

「新たに到着した難民の状況はさらに悲惨です。彼らにはテント等の仮住まいがありませんし、食糧や水もわずかしか手に入れられません。再び襲撃されることを恐れ、隠れながら、何日間もかけてやって来た人々もいます。

ここは冬になると、早朝には氷点下近くまで気温が下がることもあります。日中でも時折厳しい風が吹きます。多くの家族は暖をとるすべがありません。あまりにも多くの人が過密な状態で生活しているので、非常に大きな病気の危険があります。栄養失調、血性下痢、 E型肝炎(黄疸)等、飲料水を通して病気になるケースが多く見られ、冬が到来すれば、呼吸器疾患や肺炎が増えることになるでしょう。」
(オックスファム・ジャパン)

しかしながら、スーダンという地域への日本の関心度は低いので、この紛争は日本のメディアではあまり報道されません。ダルフール紛争についてさらに詳しいお話は、こちらをご覧下さい。

→次ページは、朝鮮戦争とパレスチナ問題についてです。
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