ヤフーはヒルズ→ミッドタウン、株価反転はかなう?
ヤフーにUSEN、楽天と、移転を図るIT企業が共通に頭を抱える問題は、「株価低迷」……。 |
一方で気になるのが、昨年3月の株式分割(高額の株式を細分化し、多数の小額の株式にする)以降、下降線を辿る同社の株価。今年に入ってもその傾向は変わらず、3月16日には3万9,350円と、年初来最安値を記録! その背景にあるのは、ネット広告の伸び悩み。昨年は、損保・消費者金融など不祥事が続いた金融業界の広告自粛のあおりを受けましたが、グループ企業であるソフトバンクモバイルの広告拡大戦略により、形勢逆転へ。株価も、中期的には徐々に回復するものと期待されています。
USENは永田町→ミッドタウン、「2重苦」は解消できる?
そしてUSENも、永田町の山王パークタワーから「ミッドタウン・タワー」へ本社を移転。主力事業の有線放送から光ファイバー・コンテンツへと事業拡大を進める中、ミッドタウンには傘下のグループ会社も移し、動画配信サービス「GyaO」の専用スタジオも新設へ。ただ、気になるのはやはり株価の低迷。主力事業が頭打ちになっている上、「GyaO」の業績が伸び悩み、2006年8月期連結決算では、企業全体としての実力を示す経常利益が赤字へ転落。株価も今年に入ってから下降気味で、3月6日には1,040円と年初来最安値を記録! 業績伸び悩みと株価低迷の「2重苦」を背負う中、ライブドアとの業務提携は「吉」と出る?
楽天はヒルズ→品川、TBSとの提携交渉の隘路は切り開ける?
一方、楽天は、ヒルズから「品川シーサイドフォレスト」へ移転。7月以降、本社機能の大半を移す予定です。移転目的は「事業拡大に伴う増床のため」。そして、ここでも気になるのが株価の動き。昨年1年間で、企業価値を示す株式時価総額がほぼ半減! 今年に入ってからも、株価は横ばい状態が続き、3月6日には5万2,100円と年初来最安値をつけています。難航するTBSとの業務提携交渉も打開の糸口が見えず、創立10周年を迎えた今年は、正念場の年になりそう……。こうして見ていくと、株価低迷という共通の悩みを抱えた移転企業には、「新天地で心機一転、株価反転を目指したい!」という意図が見え隠れしていると言えそうですね。ミクシィなどIT業界に新興勢力が台頭する中、上記「古参組」の巻き返しはなるか? 東京「六六戦争」の行方と共に注目したいものです。
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