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全米をも恐怖に陥れるノロウイルス(2ページ目)

12月に入って日本中を震撼させているノロウイルスですが、アメリカでも事態は深刻です。訴訟、隔離、そしてクルーズ中の感染と、恐ろしいケースが数多く起こっています。

執筆者:鳥羽 賢

航海中にもノロウイルス発生!悪夢のクルーズ

豪華客船
なんと海上でノロウイルスが発病したケースも。
さらにアメリカ東海岸では、楽しいはずのクルーズ中に船内でノロウイルスが流行するという悪夢のような事態も起こっています。感染が起こったのは、ロイヤルカリビアン社が運航するクルーズ「フリーダム・オブ・ザ・シーズ」の船内のことです。このクルーズはカリブ海を周遊するルートで、ノロウイルス発生当時は3800人の乗客と1300人の乗員を乗せていました。

この船は11月末から12月初めまで7日間の航路だったのですが、その旅の途中で乗客や乗員が次々と吐き気を訴えだしました。そして診断の結果、その原因はノロウイルスにあると特定できたのです。具合の悪くなった人々は船内の医務室で手当てを受けていましたが、最終的に異常を訴えた人の数はなんと乗客338名と乗員46名にもなりました。

船内でノロウイルスが蔓延してしまった原因としては、乗客の中に感染者がいて、その者が陸から船内にウイルスを持ち込んだという説が有力です。それにしても、逃げ場のない海の上でノロウイルスに襲われてしまうとは、他の乗客・乗員たちの恐怖はどれだけのものだったのでしょうか?想像するだけで身震いがしますね。

ノロウイルスの起源は?そして語源は?

ところで、ノロウイルスはなぜそう呼ばれているかご存知でしょうか?ノロウイルスの起源は、実はアメリカなのです。1968年に、アメリカ・オハイオ州の小学校で謎の胃腸炎が集団発生し、その原因となったウイルスが、小学校のある町の地名をとって「ノーウォークウイルス」と名づけられました。

その後は「ノーウォークウイルス」という名前がずっと使われてきましたが、2002年にパリで開催された第12回国際ウイルス学会において、ノーウォークウイルスを「ノロウイルス」という名前に改めたのです。

かなり昔から存在していましたが、今年は日本で空前の規模で流行するノロウイルス。しかし現代の医学を持ってすれば、決して対処できない難病ではないでしょう。ノロウイルスの流行が1日も早く終結して欲しいものです。


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【関連リンク】
「ノロウイルス集団感染! 3つの感染予防法」(All About 家庭の医学)
「過去25年で最大の流行!ノロウイルス感染症」(All About 子供の健康)
「全国で多発!ノロウイルスの正体」(All About 介護)
「今年、大流行の兆し!感染した人は歩く細菌爆弾! ノロウイルスの傾向と対策!」(All About 家庭の医学)
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