元西武ライオンズの松坂投手が、ついにボストン・レッドソックスと6年60億円という契約に合意しました。その立役者となったのが、エージェント(代理人)のスコット・ボラス氏。当初より10億円以上上回る形で契約締結にこぎつけました。そのボラス氏を始め、日本人選手がメジャーに行く時に話題になる「エージェント」とはどんな人なのでしょうか?もし自分がMLBエージェントになりたかったら、どうすればいいのでしょう?

【CONTENTS】
松坂投手の代理人ボラス氏はどんな人?(1P目)
松坂投手の契約の裏では…(2P目)
もし「MLBエージェントになりたい」という夢があったら…?(3P目)

松坂投手の代理人ボラス氏はどんな人?

今回松坂投手のエージェントとして日本でも有名になったのが、MLBエージェントのスコット・ボラス氏です。まずはボラス氏の経歴を振り返って、「MLBエージェント」という職業を理解することへの足がかりとしてみましょう。

ボラス氏は1952年にカリフォルニアで生まれて、現在は54歳になる男性です。そして彼の青年時代の職業はというと、やはり野球選手でした。選手といってもメジャーリーグでプレイできたわけではありません。シカゴ・カブスとセントルイス・カージナルス所属の、マイナーリーグ・チームでプレイしていただけです。

ボラス氏はメジャーを目指しましたが、結局4年間プレイして1度もメジャーに昇格できずに、膝の故障などのために野球を引退しました。引退後はロースクール(法科大学院)に通い、ここからユニフォームよりもスーツを着る人生が始まります。

弁護士に通じるものがあるMLBエージェント

<ボラス氏がこれまで担当してきた主なMLB選手>
ボラス氏が担当してきた主なMLB選手
ケビン・ブラウンのように、金額通りの活躍ができずに引退した選手もいる。
ボラス氏がMLBエージェントとして活動を始めたのは、かつてのマイナーリーグのチームメイトがメジャーでプレイするようになったためでした。昔のチームメイトのために、代理で交渉を行うエージェント業務を始めたのです。

ボラス氏のエージェント業務はどんどん拡大し、まとめる金額も年間数百万ドルもの高額になり、バーニー・ウィリアムス(現ニューヨーク・ヤンキース)やアレックス・ロドリゲス(現ニューヨーク・ヤンキース)といった超一流プレイヤーの交渉も担当するようになりました。現在では「スコット・ボラス・コーポレーション」というエージェント事務所を経営して、自分自身だけではなく部下を持ってエージェント事業を総合的に行っています。

こうして見ると、MLBエージェントという仕事は弁護士に多少通じるものがあるのではないでしょうか?野球選手という依頼人がいて、その依頼人は法律や交渉ごとに慣れていません。そこで法律と交渉のプロである自分が代理人として交渉し、成功したら報酬をもらうという仕組みです。

→それでは今回の松坂投手の交渉では、ボラス氏はどのような戦略だったのでしょうか?