兵役逃れのために韓国籍を捨てる人たち
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この方法はある程度のお金があれば比較的簡単に実行できるので、過去10年くらいの間に富裕層でよく行われてきました。しかし韓国政府もそれを見かねて、2005年に韓国籍放棄による兵役逃れを違法化してしまいます。法施行前には、2000人近くが駆け込みで韓国籍を放棄していました。
人工的に「病気」になる
もう1つよく使われているのが、前回の「韓国の兵役事情(1)」でお話した5つの中の「1」の健康上の理由に該当させるために、徴兵検査で人工的に病気と診断されるようにする方法です。よく行われるのが、医者にお金を渡して「兵役不適応」の診断書を偽造してもらう方法です。それ以外にも薬によって、徴兵検査時に落とされるようにするやり方も横行していました。このための薬を販売する兵役逃れブローカーというものが存在し、1件あたり日本円で数百万円の報酬をもらっていたとされています。
ブローカーの仲介による兵役逃れは芸能界やスポーツ界にも浸透していて、2004年の夏から秋にかけて、史上最大ともいえる規模の兵役逃れスキャンダルが発生しました。この時に逮捕されたブローカーが紹介した方法は、徴兵検査で採取した尿に薬を混入することで、腎臓が悪く兵役に行けないと診断されるようにするものです。
この時には、51人のプロ野球選手が兵役逃れの容疑で出場停止になっています。51人とは、韓国プロ野球選手全体の10%以上になり、大変な数です。主力選手が抜けた各チームの試合は迫力がなくなり、事件後の2004年の1試合あたり観客動員数は、事件前の半分以下にまで減ってしまいました。
→さらにあの人気俳優も兵役逃れをしていた!