男子は必ず兵役に行く韓国
韓国の青年は19歳になると兵役の義務が生じる |
韓国では、男子は19歳になると全員徴兵検査を受けさせられます。徴兵検査の内容は基礎的な身体検査と体力測定で、他の国や戦前の日本でも似たようなものでした。そして病気持ちだったり視力が悪かったり、あるいは太りすぎている人以外は、全員強制的に軍隊に入隊させられて、軍事訓練を受ける兵役が義務付けられます。兵役に行く期間は、目安として陸軍26ヶ月、海軍28ヶ月、空軍30ヶ月となっています。軍隊の中では陸軍が最も規模が大きく、また期間も一番短いため、多くの人は陸軍に入隊します。
入隊の時期は19歳から29歳の間で選べますが、兵役を終えていないと就職で不利になるなど社会で「1人前」と見られないため、大学中に行く者が多いようです。もちろん病気などの正当な理由なしに兵役を拒否すると、1年半の刑事罰が与えられます。
なぜ兵役があるのかと言いますと、韓国は北朝鮮と現在でも「戦争中」にあるからなのです。朝鮮戦争は終わったわけではなく、休戦をしている状態です。つまり、韓国は1950年から今までずっと戦争をしているということになるのです。いざ北朝鮮と戦争再開となった時に、いつでも国民皆兵の体制ができるようにしておきたいのです。
過酷な訓練
入隊すると、相当に過酷な生活が待っています。軍隊なので基本的に全ては命令によって動きます。上官からの命令には絶対に服従。たとえ殴られても文句は言えません。また実際の訓練も相当厳しく、何十キロもある荷物を背負って行進したり、汚水の中を泳ぐなどもあると言われています。そして精神的にも辛いものがあり、上官からの言葉による暴力やいじめなども横行しているとされています。過酷な兵役生活に耐え切れずに、除隊前に自殺してしまう者も毎年100人程度います。入隊前に育ちが良かった青年ほど、軍隊での過酷な生活には耐えられないことが多いのです。
→そして兵役は若者の人生にとっても弊害が多いのです。