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迷走するフセイン裁判(1)(2ページ目)

元イラク大統領のサダム・フセインの裁判が、2005年の10月19日からイラクで行われています。しかしこの裁判は、かつてないドタバタ裁判となっているのでした。

執筆者:鳥羽 賢

始まる前からのドタバタ劇

眠っている姿
『サン』紙はフセインが寝ている姿の写真を掲載した
そもそもこの裁判は、始まる前からドタバタが続いていました。イラク特別法廷という組織が設置されたのは2003年の12月なのに、それから裁判の開始まで2年近くかかっています。

2005年6月29日には、フセインはイギリスの『サン』紙を、プライバシーの侵害で訴えると発表しました。『サン』紙が、フセインがパンツ姿でズボンを洗っている写真や、寝ている姿の写真を一面に掲載したからです。『サン』紙側はそれを受けて立つつもりでいる模様です。

2005年7月28日の聴聞会に出席したフセインに対し、謎の男が突然襲い掛かってきました。謎の男とフセインは、しばらく殴り合っていたと伝えられています。フセインの負傷度や男の正体については明らかになっていません。

そしてようやく裁判が開始できると思っていた2005年の8月上旬、フセインと彼の家族は、原稿の弁護団を全員解雇してしまったのです。解雇の詳しい理由については明らかになっていません。

その後9月には新しい弁護人が雇われたのですが、裁判までの時間が少なすぎるため「公判日を変更して欲しい」という要求を何度も提出しました。しかし要求は聞き入れられず、十分に準備ができないまま10月19日に最初の公判日を迎えることになったのです。

→そしてついに最初の公判が開かれたのだが…
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