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マネーのルール24 お金がふえるシンプルな考え方(2ページ目)

「個人」が知っておくべき資産運用の「考え方」とは?プロの知識で吟味した「投資家が」、「お金をふやすために」必要十分な考え方の基本を書いている。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

<読書サマリー>

【1】

資産運用で大切なこと、それ分らない金融商品には投資しないことだ。買おうとしている商品の内容と、自分が買うことで売り手がいくら儲けるかは完全に把握すべきで、それができないものに投資しない。

そんなものに投資しなくても、あなたは損をしない。もともと手間とお金をかけてセールスするのは、売手が儲けるためで、売りそこなって損をするのも売手だ。

他人に相談する場合にはあなたが商品を買うことによって利益を得る相手にすべきでない。金融機関と利害関係のないフィナンシャルプランナーが理想だ。

ただし、この場合、自分の投資に関する判断はあくまでも自分で行うことだ。運用の世界は否応なく自己責任だが、わからず決めて泣き寝入りするのでなく、自ら納得して決断し、その結果を受け入れる自己責任が肝心だ。

【2】

マネー運用の本には、人生計画と資産運用が密接に関係するとしばしば協調されている。では具体的にどうしたらよいのか?

まず自分の家計に関する係数を6つ集める。おおまかでよい。
 税引き後の年収年間の生活費
 長期資産
 短期資産
 長期のローンの残高
 短期のローンの残高

注目すべきは、長期のローン残高の有無だ。これがある家計は、ローンの返済が最も有利な運用であることが多く投資などすべきではない。

たいていの若いサラリーマンは、長期のローンも長期資産もなく、短期資産も少ない。こういう場合は、税引き後年収と年間の生活費の差額の範囲で投資すればよい。

【3】

最近は多くのメディアでデフレ下の生活術、マネー運用と言った特集が組まれている。こうした記事の多くがデフレとインフレ両方心配している。

仮にマクロ経済の先行きを、当面はデフレ、次はインフレもありえると認識するなら次のような対応の組み合わせが無難だ。

 借金はしない
 不動産は買わない
 預金は短期化する 
 外貨預金を持つ
 株を少しづつ買い始める

ただし株価、金利、為替などは将来のデフレやインフレを織り込むため有利不利は起こらない。また予想が行き過ぎれば、逆になることもある。

結局、マクロ経済の動きを読めば、安易に有利な運用を行えるなどということはマーケットを知らない人が考えることなのだ。

【4】

マネープランを考える際、年齢は重要な要素だが、それ以外にも重要な要素はたくさんある。単純に年齢でパターン化して、安易に投資すべきでない。

例えば、同じ会社に勤める同期といっても多くの違いがある。今後の稼ぎや支出の見込み、資産負債の差の他、性格の差も無視できない。

こうした個人の経済的な諸条件の差に気をつけるべきだ。借金の有無で有利な運用手段は異なるし、負えるリスクの大きさには個人差があるからだ。

特にリスクを把握することが最重要なのだが、商品を販売する側は、投資家個人に応じた分析や説明をする能力がないか、手間を惜しむことが多いので注意が必要だ。

【5】

よほど資産家でない限り、生涯の収入の大半は働いて稼ぐ報酬だ。収入が増えれば資産の運用利回りが向上したことになる。

マネープランにおいては、稼ぐ能力の増強が重要なのだ。だから稼ぐ能力を持つ自分自身を資産と考え、その資産価値をあげることが大切だ。

例えば学校に行ったり、資格を取ったりすることは、時間とお金というコストがかかるし、その効果が現れるのは将来であるため、不確実性もある。

そのために有効なのは自ら自分という商品を売るビジネスの経営者となって自分の経営計画を立て実行することだ。

マネープランを考える以上、自分の資産価値への着目と、その向上のための努力、つまり自分への投資に目を向けることはとても大切なことだ。

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