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子どもの「地頭」を育てるいけばな教室(3ページ目)

体操や英会話など、子どもの「能力」を伸ばす習い事は数多くありますが、2009年は、子どもの個性や自主性を伸ばす習い事に注目してみましょう!

執筆者:別当 律子


家元に聞く! 子どもたちの個性の伸ばし方とは?

第四代家元の勅使河原茜さん(写真提供:草月会)
■ジュニアクラスでは、子どもたちにどのような指導をなさっていますか?

大人の教室の場合テキストを使用しますが、ジュニアクラスの場合、入って1~2年は花やはさみの扱い方を教えるだけで、いけばなに関しては基本的に子どもの感性にまかせています。

でも、この「自由に」というのが、実は今の子どもたちにとってはとても難しいようです。

基本をなぞるだけなら受け身でいられますが、「好きにやって」となった場合、子どもたちは能動的に動かなければなりません。

でも、最近の子どもたちは家では親に、学校では先生方に「あれしなさい」「これしなさい」と指示されて動いており、いわば受け身の状態なんですね。だからいざ「自由にやりなさい」といわれても、さあ、なにをしていいのかがわからないんです。

でも、私たちの教室で自分の力でいけばなを完成させて、それを褒められる、認められる経験を通じて少しずつ自分に自信をつけることで、子どもたちは確実に成長していきますね。

あかいはなのほん
ジュニア教室だけではなく、絵本などを通じても、いけばなの魅力を子どもたちに伝えています(『あかいはなのほん』・講談社刊)
■子どもの感性を伸ばす芸術系の習い事は数多くなりますが、「いけばなならでは」という点はありますか?

生き物である「植物」を扱うという点です。
少し乱暴に扱えば花が傷ついてしまうといった経験を通じて、花に対する、ひいては生き物に対する理解が生まれていきます。
また、四季折々に変わる花を通じて季節を肌で感じることができるのも、いけばなの大きな特徴ではないでしょうか。

■これからの目標を教えていただけますか?

いけばなというのは、作品に自分の今の心がストレートに反映されます。学校で楽しい事があったとき、お友だちとケンカして落ち込んでいるときなど、その時々の自分の気持ちによって仕上がりが変わる作品を通じて、子どもたちは「自分」というものにしっかりと向きあい、自分自身を理解していきます。
そして作品を通じて自分を上手に表現できるようになったら、次は自分の言葉で、自分の気持ちを伝えられるようになってくれたらと思っています。

いけばなは、作品を通じて自分も、そして見てくださる相手も心地よくしてくれます。そうしたいけばなの魅力を、子どもを通じて、より多くの方にも伝えていければと思います。

【クラス内容】
対象:おおむね3~18歳
授業日:月3回毎週金曜日14:00~ 
入会金:5,250円
受講料:月11,500円(花材費込)
道具代:6,020円(ハサミ、エプロン、花袋など・初回のみ)
教室:東京都港区赤坂7-2-12草月会館内
HP:『草月流』

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