地震に強い家をつくりたい、これはだれもが思うところです。けれども、実際に耐震性の高い家とはどんな家なのか、また、どのように建てたら耐震性が高くなるのでしょう? 実は、地震に強い家は「重心」と「剛心」の関係がよい家らしいのです。さて、「重心」と「剛心」とはいったい何でしょう?

地震でねじれやすい家とは?

地震に強い家の条件として、「壁の配置をつり合いよく」といういい方を耳にすることがあります。これは建築基準法に記載されている表現なのですが、「壁の配置をつり合いよく」とは、「家の一面にばかり壁が偏っていることなく、壁がバランスよく配置されている」という意味。そして、このつり合いよくということは、地震が起きたときに発生する建物のねじれと関係してきます。

建物のねじれと関連するのが「重心」と「剛心」なのです。では、重心とは? 剛心とは何でしょうか。

建物の「重心」とは、そのことば通り、建物の重さの中心のことです。「剛心」とは、建物の強さの中心のことをさし、壁がどこにどのように配置されているかが、影響します。厳密には、壁の位置の中心は「壁心」といって、「剛心」とは、区別して考えます。「剛心」はあくまで、建物全体を見たときの強さの中心です。

重心:建物の重さの中心のこと
剛心:建物の強さの中心のこと
壁心:壁の位置の中心のこと

耐震診断をするときは、必ず、壁の配置についても調べます。壁といっても、壁の大きさや、筋交いの有無などによって、壁の強さは違ってくるため、耐震診断をするときは、壁の位置の中心である「壁心」と、強さの中心である「剛心」とを区別して考えるのが一般的のようです。また、「重心」は建物の形によっては必ずしも、建物の真ん中にくるとは限りません。建物の形と、壁の配置がどのようになっているかを見て、建物の地震の強度を総合的に判断することができるのです。

この「重心」「剛心」「壁心」は、残念ながら、素人が簡単に調べられるものではありませんが、正確な耐震診断をしてくれる業者であれば、「重心」や「剛心」などの位置を割り出し、これについての説明をしてくれるはずです。

「重心」と「剛心」が近いと地震に強い

下の平面図を見てください。が重心で、が剛心をあらわしています。

振り子に例えると、(重心)は重りにあたり、(剛心)は支点にあたります

そして、この「重心」と「剛心」が近ければ近いほど、ねじれにくく、地震にとって強い家に、離れれば離れるほど、地震でよじれやすい家になるのです。

家がねじれるということについて、振り子に例えて説明すると、「重心」は重りで、「剛心」は支点といえます。支点と重りが遠く離れれば、当然、家は大きく揺さぶられ、ねじれることになり、最悪の場合は、倒壊する可能性があるわけです。

では、もし、自分の家の「重心」と「剛心」が離れている場合、どのように改善したらいいのか、次のページで説明しましょう。