住宅工法/耐震住宅・住宅工法

今すぐ自分でできる地震対策(2ページ目)

中国の四川大地震や宮城内陸地震など、大きな地震が続いています。家の耐震性が高くても、家具の転倒や割れたガラスによってケガをする人が意外に多いもの。これらの被害を減らせる地震対策を考えてみましょう。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

窓ガラスや食器棚のガラスに飛散対策を

先日の宮城内陸地震の報道でも見られましたが、地震時に割れた窓ガラスなどでケガをする人は多いようです。これを防止するには、ガラスに飛散防止シートを張るのがおすすめです。窓ガラスの場合は室内側に、食器棚の場合は内側に張ります。シートの大きさにもよりますが、ホームセンターなどで1,000円前後から販売されています。多少シワがあってもこだわらないというなら自分で張ってみることができますが、見た目にこだわる方は、業者に依頼しましょう。

耐震ラッチで扉が開くのを防ぐ

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耐震ラッチが付いていれば、扉が開いて中の食器などが飛び出す心配もないでしょう
収納の扉が観音開きの戸の場合には、耐震ラッチが有効です。耐震ラッチの付いている扉なら、地震の揺れで中のものが飛び出すのを防ぎます。ホームセンターなどで市販されている後付けの耐震ラッチを買って、既存の家具に取り付けるのもよい方法です。

また、家具を選ぶときには、開き方も選択基準のひとつに加えましょう。一般に、観音開きの戸より、折れ戸のほうが地震の揺れでも開きにくく、中のものが飛び出しにくいと言われています。

逃げ道を確保できるように家具を置く

家具の置き方にも注意したいものです。例えば、よくないのは家具が転倒すると、ドアが開かない、人が通れるスペースがなくなってしまうというケース。たとえ、家具が転倒しても、ドアを開いて室外に出られるように、避難路の確保を考えて配置をします。また、寝室の場合は、ベッドの近くに高い家具を置かないように。地震の際に上から重いものが落ちてきてケガをしては大変です。ベッドの下に避難時に利用するための靴を置いて寝るというのもよい方法でしょう。

ここで、説明したことを一度にすべて取り入れるのは難しいかもしれません。家具の転倒防止器具も、期日を決めて一つずつ目標を達成したり、大掃除のついでや、模様替え、引っ越しなどのタイミングで実施するなど、少しずつでも住まいの地震対策を実行していきましょう。いざというときには、日ごろからの心掛けや小さな対策が大きく影響することも。たとえ地震が起きても、家具などの転倒を防ぎ、室内の被害を最小限にして、資産を守り、少しでも早く日常が取り戻せるようにしたいものです。
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