キッチンプランの盲点!冷蔵庫スペース
 

こだわりのキッチンづくりセミナーVol.3は、「キッチンプランニングの盲点!冷蔵庫スペース」です。
冷凍冷蔵庫すなわち食品を低温や冷凍で保存する食品庫は、キッチンに必ず配置される重要な機器のひとつです。それにもかかわらず冷蔵庫の設置場所にキッチンメーカーはほとんど関心を示していません。ハウスメーカーやマンションのキッチンプランを見ても冷蔵庫スペースや食品庫をきちんと考慮したプランニングにほとんどお目にかかれないのが現実です。

 
ごく一般的なキッチンのレイアウトです。シンクの前をオープンにしたプランが人気で、最近のマンションのキッチンなどはほとんどがこのレイアウトを基本にしています。スペースは3帖~4帖程度で小家族用のキッチンとしてはマアマアの広さといえます。この場合上のくぼみの部分に冷蔵庫スペースや食器棚スペースとして注記が書かれていることが多いのです。   注記に従って実際に冷凍冷蔵庫や食器棚を配置すると上の図のようになります。
一見うまく入ったなと思われるかもしれませんが、よ~くご覧になってください。
そして、実際にここで調理作業を行うシミュレーションをやってみましょう。

 
各メーカーとも、主力機種の冷凍冷蔵庫には右開き(右蝶番のタイプ)、左開き(左蝶番のタイプ)があり、ヨーロッパ製の冷凍冷蔵庫は左右に蝶番の位置を変えられるタイプが主流です。
このキッチンレイアウトの場合コンロのすぐ横は奥行きが余りないために、食器棚を置き、右側に冷蔵庫を設置することになります。この時冷蔵庫の中身を取出し、仕舞う作業は右開きの冷凍冷蔵庫のほうが使い勝手が良くなります。
ところが、右袖に壁があるために、冷蔵庫の扉が壁に当たり全開できません。 全開できないと中にある野菜ボックスや引出しがそのまま引き出せなくなってしまいます。
 

冷凍冷蔵庫の扉を全開できるようにするには、左開きタイプを採用することになりますが、今度は自分のからだと扉の位置関係が邪魔になり、回り込んで中身の出し入れをする非常に使い勝手の悪い配置となってしまいます。
ことほど左様に日本のキッチンプランでは冷凍冷蔵庫の位置が全く無関心でいたのです。
これからのキッチンプランを考える時は、
■必ず冷凍冷蔵庫の位置を決めること。
■冷蔵庫の開き勝手を決めること。
■常温貯蔵できる食品庫を必ず取り込むこと。
■炊飯器、電子レンジ、オーブントースターなどの調理家電製品の使用勝手を考えたベストポジション、ベスト収納方法を熟慮すること。
など、キッチン本体以外の要素を必ず考慮したキッチンプランとしてください。

 


これが、冷凍冷蔵庫や食品庫まで含んで考えたキッチンプランの一例です。このようにキッチンスペースそのものを住まいの中全体で考える必要があるわけです。

◇実は冷蔵庫メーカーのカタログには、この冷蔵庫扉が全開するために必要な寸法が明記されているのです。
代表的な国産冷凍冷蔵庫とヨーロッパタイプの冷凍冷蔵庫、アメリカタイプの冷凍冷蔵庫の扉全開寸法を見てみましょう。
     
 
ナショナル冷凍冷蔵庫の片開きと、観音開きの2機種。左の片開きは561mm、右の観音開きでは左の小扉が205mm、右扉が409mm必要だと記載されています。

 
日立冷凍冷蔵庫の2機種。左の片開きタイプは410mm。右の観音開きは左右両側ともに285mmが必要です。

ドイツ・ミーレ社の冷凍冷蔵庫はボトムフリーザータイプ(上は冷蔵庫、下が冷凍庫の構成)で、500mm扉が開かないと冷凍庫の引出しが引出せない。また全開するには560mmが必要。

 
アメリカ・GEの冷凍冷蔵庫。左はワンドアのトップフリーザータイプ、全開するには625mm必要(庫内引出し取り出し可能な最低寸法は50mm)。右はサイドバイサイドと呼ぶ観音開きタイプ、左の冷凍庫扉は354mm右の冷蔵庫扉は480mm必要(庫内引出し取り出し可能な最低寸法は冷凍庫側は265mm、冷蔵庫側は230mm)。

如何でしょうか?キッチンデザインに幾ら時間と費用をかけても、冷凍冷蔵庫の使いやすい寸法確保と設置場所を考えないことには満足できるキッチンづくりにはなりません。同じように食品を常温保存するための食品庫や炊飯器・ジャーポット・オーブントースター・電子レンジなどの調理家電品の収納と作業台の確保も、キッチンデザイン成功のための秘けつです。

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