キッチンプランの一番のカナメは「水仕舞」 
 

こだわりのキッチンづくりセミナー Vol.4 は水仕舞(みずじまい)のことをお話しいたします。
「水仕舞」というのは建築用語で、建築物にいろいろ影響を与える雨や水道水の水切りを良くし、清潔で乾燥した納まりとなるように断面形状や二つ以上の素材の篏合(かんごう)『=はめ合わせ』方法などを考えることを言います。建築設計の基本となる要素です。

この10年間でキッチンは大きく変化してきました。
1992年発行の雑誌モダンリビング特別号No.82「キッチンカタログ」の中で、ご健在だった建築家宮脇壇さん、日本のインテリアコーディネータ創設者・三井デザインテックの村上英子さんと3人でキッチン鼎談をしたことがありました。この中でキッチンのオープン化、アイランドキッチンの普及、キッチンのコンパクト化などを話題にしてから早くも15年近くが経ち、その後もいろいろな機会にキッチンのコンパクト化、オープン化、そしてキッチンコミュニケーションの大切さを訴えてきました。
2000年2月鹿島出版発行のSD特集号「コミュニケーション・キッチン」で、建築家葛西潔さん、建築家東利恵さんと3人の鼎談のなかでも話題になり、「キッチンが喚起する住宅のなかのコミュニケーション」が世に出て一気に「コミュニケーションキッチン」が市民権を獲得し、様々な媒体でこの言葉を目にする機会が増えてきました。

キッチンが家族のコミュニケーションのために欠かせない一番大切な空間であり、それを具体化するためにオープン化するという方程式が浸透してきたことは嬉しいのですが、ただデザイントレンドとしてコミュニケーションキッチンを取り上げることには疑問を感じます。すなわち一番肝心な「キッチンの水仕舞」をパーフェクトに設計した上で、最新トレンドも取り込むようにしてほしいものだと思うのです。


2003年には給水と排水設備を水タンクと排水タンクで解決した「エコキッチン・ゼロ2003」を発表しましたが、「キッチンと水」とは切っても切れない関係にあります。キッチンで水を使う場がシンクです。このシンク部分とワークトップと呼ばれる作業カウンターとの納まり関係が、キッチンの水仕舞の第1のポイントです。 
◇ シンクとワークトップとの納まり関係 ◇   
水仕舞評価
 1
セルフリミング方式
■ワークトップに穴開け加工をして、穴の周りにコーキング材をうち、上からシンクを落とし込んで固定する方式で、一番施工が容易な方式です。
■シンクから跳ね出た水がワークトップを濡らし、水をシンク内に流し込めないため布巾で拭き取る必要があります。
■ワークトップの材質を選ばないので手づくりキッチンやローコストキッチンを作るのに適しています。
 2
オーバーカウンター方式
■ワークトップがつながっていない点以外は、セルフリミング方式と同様の特徴があります。右写真の一見レトロでトラッドなアメリカKOHLER社の最新シンクはウオールマウント方式とも呼び、キッチン水栓が壁出しなので水切りがよく、デッキ水栓の座周りの汚れがつきにくいメリットは魅力です。
 3
フレーム方式
■ステンレス製のフレームで、ワークトップとシンクをフラットに納める方式です。
■1~3までの方式は比較的安価で。カラーバリエーションも豊富な高圧メラミン化粧板のワークトップに使える方式なので、オーダーメイドキッチンにはおすすめの方式です。
 4
アンダーカウンター方式
■ワークトップに穴開け加工をして、下からシンクを取り付けたり、右下写真のエプロン方式のようにシンクの上にワークトップを載せる施工方式をとるものなどがあります。
■1~3までの方式と違って水仕舞は格段に良くなります。
■ワークトップに穴開けした端面が見え耐水性が要求されるため、人造大理石が最適な素材となります。
 5
ワークトップ一体型
■一般的なシステムキッチンに一番多く見られる方式で、水仕舞の点では一番優れた方式です。
■オーダーメイドキッチンにこの方式を採用するには、右上写真のシゲル工業などのステンレストップ専業メーカーから購入した部材を利用することになります。
■右下写真のヤマハの一体型トップはシンクもワークトップも人造大理石を利用したもので、ステンレスの無機質な質感ではないカラフルな明るいキッチンづくりに役立つ方式です。ただしシンクトップだけの購入はできません。
 
 

シンクとワークトップの納まりだけでもここにご案内したようにいろいろな方式があります。我が家のキッチンライフに最適な方式を検討されることをおすすめいたします。
次ページでは、第2のポイント「ワークトップの水仕舞」についてご説明します。
 

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