インテリアコーディネート/インテリアコーディネート関連情報

Vol.5空間に心を盛る正月の室礼

新しい年のお祝いの気持ちを空間にコーディネート。その家のスタイルに合わせた正月飾りはさまざま、K邸の素敵な正月の室礼(しつらい)を拝見しました。

菅野 民子

執筆者:菅野 民子

インテリアスタイル実例ガイド

玄関ホールに飾られた正月飾りです。長板に置かれたのは鶴と亀、奉書の上の盛物は勝栗・コロ柿・黒豆・五万米。

季節の行事、日々の生活からは遠くなりましたが、新しい年のお迎えだけは、現代に生きています。その家のスタイルに合わせた正月飾りはさまざま、今回は、「ホーム ハーモニー」を主宰する木村邸の素敵な正月のしつらいを拝見しました。新しい年のお祝いの気持ちを空間にコーディネートする方法を学びましょう。

玄関ホール

 
モダンなキャビネットに飾られているのは、大きな花瓶に大胆に活けられた大王松(ダイオウショウ)と竹と千両。そして長板の上には、鶴と亀の置物と正月の盛物が飾られています。


 
奉書におかれた盛ものは来客に対する主の心が表現されています。お正月の行事では、お祝いの心や感謝の気持ちを言葉や品物に託します。

●黒豆:まめ(健康)に暮らせますように
●コロ柿(干し柿):「嘉来」と書いて「喜びが来る」とおめでたいもの
●勝栗(かちぐり):勝利を表現しています。栗を干して皮と渋皮をとったもの。
●五万米(ごまめ)(田作り):ごまめは小殿腹(ことのばら)ともよばれ、子孫繁栄を願うもの。


玄関ドア

 
玄関の扉のお飾りをします。「注連飾り」と書いて「シメカザリ」と呼びます。新年に門口にしめ縄を飾るのは、外からの災いが内に入らないように願いをこめられています。


 
玄関のお手製のオリジナルお飾りです。若松に千両に柳を奉書で巻き、水引で結んでいます。正月飾りの材料には、新年を迎える喜びを表し、縁起を担いだ先人の心を受け継ぎ、おめでたつくしにします。


次ページは「クラシックなコンソールテーブルにお供えが・・・!」に続きます。
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