インテリア好きのお庭にはアカンサスが!
手入れの行き届いた庭には、なんとアカンサスが植えられていました。S邸の奥様はインテリアの知識も豊富、「アカンサスを見たことがありますか?」と聞かれてびっくり、植物とは知っていたのですが、本物を見たことがなかったのです。遠い昔、異国に生息した幻の樹木の葉だと思っていました。
「アカンサス」は古代ギリシャ建築のコリント様式の頭注に彫刻されている装飾で、建築史やインテリア様式に必ず出てくる図案の名称です。
イメージとは違い、あまり大きな葉っぱなので驚きました。「アカンサス」は南アフリカが原産で薄紫の花が球状に並び咲きます。別名は「葉薊(あざみ)」とよばれ、ギザギザな葉があざみに似ているので付けられているそうです。その後、イタリアのナポリ、ポンペイの遺跡のゲート脇に群生しているのを見かけました。
庭にひっそりと「アカンサス」を育ている遊び心に感嘆!この広い庭をご自分の力だけで維持しているエネルギーは、豊かに暮らすことに貪欲であることと、深い知識に基づくものと確信しました。また、インテリアにも深い配慮があることが、この庭の魅力にもなっています。ガーデニングとインテリアが結びつくと、楽しい空間を生み出します。
参考にしてね!
この絵は、ゴシック風に図案化されたアカンサスです。古代ギリシャの柱頭の彫刻から始まり、時代と共に微妙に違う図案で繰り返し使われています。インテリアのオーナメントとして、またクラシック家具のサイドボードやキャビネットに浮き彫りに彫刻されています。
このアカンサス模様は、「近代デザインの父」と言われるイギリスのウィリアム・モリスもモチーフとして使っています。ウィリアム・モリスの壁紙のコレクションです。
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今回の素敵空間:都内S邸の庭
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ガーデニング(C)June.2006 Copy & Photo by kanno