パオラ・ナヴォーネのインスピレーション
シルバー仕上げの椅子“Sellerina aluminium armchair”の原型は典型的なクラシックチェアです。小さな金属のテーブル“Mumbai small table”となっていますので、インドの都市ムンバイからインスパイアされたものです。
三次元のテクスチャーのラグの商品名は“Zick Zack"と名付けられています。“くねくね“とか“ぼこぼこ”とかいう意味らしい。民族性の強いテクスチャーになっています。私見ですが、イタリアのサルディーニヤ島で作られる刺繍のテキスタイルの紋様のテクスチャーに類似していると感じました。
椅子が小さく見えてしまうほど大きなランプスタンドです。高さは1.9メートル、ランプシェードの直径80センチもあります。このシリーズ名“Punto ORO”は針金の意味、壁紙のパターンのスケールの大きさと、自然のままの存在感のあるランプスタンドとのバランスは絶妙です。
パオラ・ナヴォーネの持つ独特の感性は、さまざまな地域の幅広く豊かな文化的歴史的知識、その土地と自然風土からインスピレーションを得たものと思われます。大胆な組み合わせ、超モダンなものと素朴な自然感、半世紀前の重厚なスタイルに軽妙な“Punto ORO”の組み合わせ、イタリアの洗練さにぶつける民族性の強いパターンなど、全てが革新的といえます。暮らしの中にも、全身をトータルに見据える引きの視線を持つことで、個性的なインパクトのあるコーディネートができます。
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