団塊ジュニア奥様が今後の住宅トレンドを握る? |
また世代を問わず、住宅購入のリードは男性よりも女性が握っている時代。ですから、この団塊ジュニア世代の女性たちが住宅に対してどんな気持ちでいるのかは、これからの住宅トレンドのベンチマークともなるのです。
現住居の不満は「リビング」の「広さ」に集中
今回調査したのは、神谷コーポレーション(神奈川県伊勢原市)。同社の主力商品フルハイトドアはドア面材が天井まであり、視覚的に空間を広く高く見せる効果がある点が特徴。今後の一戸建て需要層である団塊ジュニア世代がどのような住空間を求めているかを探るため、「1年半以内に住宅を購入したい」と思っている関東圏の25~35歳既婚女性を対象に今年1月、インターネット調査を実施(サンプル数515)。「家づくりデータ~家選びについての500人の気持ち」を発表しました。25~35歳既婚女性が新居を見るとき一番重視しているのは「リビング」。裏を返せば、リビングが気に入れば住宅購入に傾く可能性も?(以下いずれもデータ提供/出典:神谷コーポレーション) |
その結果、イマドキの若奥様の多くがリビングに不満を感じ、新居のリビングについて明確なニーズがあることが分かりました。今回の調査で注目される主なポイントを、ガイドの目を通して順に解説していきましょう。
購入理由のトップは「子供の今後の成長」「現住居への不満」
注目されるのは、これまで一般的に購入理由として多かった「頭金がたまったから」「価格・税制を考えると今が買い時」といった回答を引き離して、前述の回答が多かったこと。「現住居への不満」は言い換えれば、豊かな時代に育った団塊ジュニア女性の目が肥えていて、レベルの高い住まいを求めていること、また「子供の成長」は、今はまだ子供がいなかったり小さくても、今後の成長や変化を先読みする堅実な傾向の表れともいえます。団塊ジュニア奥様が今住んでいる家のリビングに感じている不満は、収納・使い勝手よりも「広さ」がダントツ |
団塊ジュニア世代は、かつての3DK時代から3LDK時代へ移行した時期に育った世代。親たちは高度成長期の恩恵によって右肩上がりで収入が増え、広いリビングで家族が集う一戸建てで豊かに育った世代です。このため「リビングは家族の象徴」でもあり、また友人を招くことも多いため、広々としたリビングは新居の必須の条件となると考えられます。また、現住居の不満で「リビング」「キッチン」「浴室」の3つに回答率が分散していたのに、新居については「リビング重視派」が7割とダントツに集中していることも注目です。
次ページでは、彼女たちが求めているリビングの広さと、欠かせない設備などについて見ていきましょう。