注文住宅/女性視点の家づくり

モノが増えても大丈夫!「収納力」で家選び

進学・入学・卒業・就職……新たに買い足したモノなどで一気に家の中にモノが増える春。新生活にワクワクする一方で頭を悩ますこの季節にリリースされた一戸建てならではの最新の収納提案をご紹介します!

河名 紀子

執筆者:河名 紀子

家づくりトレンド情報ガイド

ガイドの目下の課題も「収納」です…

入学イメージ
小学校入学はランドセルや学習机など、一気に大きなモノが家の中に増える
私事ですが、ウチの息子も幼稚園を卒園し、今春から小学校に入学しました。3月は幼稚園で作った工作やスケッチブック、卒園アルバム、4月はランドセルと文具類、教科書などと、我が家の収納物は一気に増えました。しかも、どれも思い出があって捨てられないもの。この春、そんな悩みを感じた人も多いのではないでしょうか?

こんな収納の悩みは時代を問わず、永遠のテーマ。当然、家づくりにおいても収納提案は重要なポイントで、昔から試行錯誤が繰り返されてきました。これまで追求されてきた基本的な考え方は、収納量(面積)をいかに確保するかということ。世界的にも狭い日本の住宅事情において、いかに空間を有効活用して収納量を増やすかが問われ、その中で「小屋裏収納」などといった収納提案が生まれました。

収納も問われているのは「量より質」

地下収納イメージ
この春リリースされた三井ホームの大型地下収納庫。限られた敷地では空間の立体活用が求められる
ただ、最近の収納に関するニーズは、単に収納面積・量を増やすというだけでなく、「どのように収納するのか」、つまり使い勝手の良さや手軽さ、オシャレに「見せる収納」というポイントも重要視されています。どんなに収納面積が広くても、天袋などの高いところや奥のほうにしまったものがすぐ出てこないといった使い勝手の悪さの悩みもよく聞かれます。また、家づくりの段階で予め家族の成長を想定した収納計画を立てることも求められています。

そうしたニーズを受けて、ここ最近、住宅業界でも「収納提案」が再び脚光を浴び、新商品などに反映されるようになりました。大和ハウスがアメニティ・アドバイザー近藤典子さんとのコラボレーションにより神戸・横浜・広島に建てたモデルハウス「ケーススタディハウス」もその一例。収納モジュール「ファーストユニット」もリリースしました。

ケーススタディハウス
アメニティアドバイザー近藤典子さんがプロデュースした大和ハウスの「ケーススタディハウス」。細かな収納提案は見ごたえがある
単に収納面積を広くするだけでなく、用途に応じた細かな収納プランや生活動線、出し入れのしやすさ、収納物が傷まない工夫、生活スタイルへの変化への対応、また主婦が家事の間にもちょっと息抜きできるような窓の配置や、2階で脱ぎ終わった服を1階の洗濯スペースまで直結させるシュート動線など、細かな配慮がビルトインされています。

驚くのは、主婦の視点に立ち、できるだけラクに家事できる提案が随所に盛り込まれている点。例えばクローゼットひとつとっても、夏物と冬物の衣替えが容易にできるように設計されていたり、玄関収納ではオシャレな長傘と普段よく使うビニール傘、折り畳み傘の収納方法を分けるなど、細やかな配慮がなされています。

大和ハウスのハウスメーカーとしての実績と、収納のスペシャリストとしての近藤典子さんのノウハウがうまく融合している形ですが、同社に限らず、あらゆる住宅企業がとくにここ最近、いかに家事や日々の暮らしの負担を軽減するかを主軸に、女性・主婦の視点で提案しているところも注目です。

次ページでは、この春リリースされた最新の収納提案をご紹介します。
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