窓・サッシ・玄関ドア/窓・サッシの基礎知識と選び方

国産と違う?輸入部材・建材 part2

輸入の建材や部材は数多く出回ってきていて、選択肢のひとつになっている気がします。しかし、それらの特徴やメンテナンスなど国産とは相違点も。今回は、窓とドアをみていきます。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

 
輸入住宅を建てようとしている方はもちろん、国産の住まいを建てようとしている方、リフォームをしようとしている方の中でも、「輸入部材・建材を取り入れたい!」と考えている方は多いのでは?

さまざまな製品が多く出回ってきていますが、国産と輸入品では、特徴、素材や性能、メンテナンスなど違う点もあります。ここでは、窓やドアをみていきましょう。

輸入窓で代表的なのは、木製

 
窓サッシには、木製、塩化ビニール製、アルミ製などがあります。そのなかでも、輸入品といえば、木製サッシが人気ですよね。あたたかみがあって、ナチュラルな質感、庭の木々ともしっくりと馴染むデザインは、惹かれる方も多いのでは?国産でも木製サッシの製品は出ています。デザインも増えてきていますが、デザインバリエーションの豊富な点では、輸入製品が勝っていると言っていいでしょう。

輸入の木製窓の樹種は、パイン、米マツなどが用いられていて、塗装を済ませたものと未塗装の製品があります。工場で塗装されたものは現場でも塗装に比べて精度が高いですが、インテリアや外装材にあわせて色を決めたいなどの希望があれば、未塗装を選びコーディネートするといいでしょう。また、木製サッシには純粋な木製のほか、アルミクラッドという木製窓の外側をアルミで被覆した製品もあります。北欧からの輸入品には木製が多く、北米からはアルミクラッドが多いようです。

木製サッシの性能面での魅力も忘れてはいけません。木は、伝導率がアルミなどの金属に比べて低いため断熱性能に優れています。また、ガラスは通常、2重ガラスや3重ガラスを用いていて、そのガラスの間には空気やガスが充填されているので、より熱伝導率を低く抑ることができるのです。また、輸入のサッシは窓枠と一体なので気密性もあります。

■木製サッシのメンテナンス
 
純粋な木製の場合は、定期的な塗装が必要です。取り付け後、2年ぐらいで再塗装、あとは、傷みの程度に応じて3~5年ぐらいの間隔で再塗装した方がいいでしょう。アルミクラッドは、基本的にはメンテナンスが不要です。

[注意]ガラスが割れた場合は、ガラスだけの交換ではなくガラス戸ごとの交換になるのが普通です。日本に在庫があれば問題ないのですが、取り寄せになると時間がかかることがあります。購入の際には、アフターメンテナンスについての確認が重要です。

【豆知識】 網戸と雨戸はどうなる?
網戸は、窓の形によって室内側についていたり、屋外側に付いていたりさまざま。ロールスクリーンのようなものや折りたたまれて収納できるもあります。多くの場合はオプションなので、必要な場合は、選んだ窓にはどのような形状の網戸がつくのか、見た目だけでなく操作性も確認しましょう。もちろん価格のチェックも忘れないように。また、欧米では、普通は雨戸を取り付けません。メーカーによっては取り付けが可能な場合もあるようですが、デザインが限られます。環境的に雨戸が必要な場合や防犯上設置したい場合は、プランニング時に相談しましょう。


次ページでは、玄関ドアをみていきます。
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