超親水性膜によるクリーニング技術 「アクアコート」 [トステム]
暮らしていく中で、「もっと、使いやすかったらいいのに……」「もっと、お手入れしやすかったらいいのに……」と感じることはいろいろとあるもの。そのひとつに、窓ガラスの汚れが挙げられるのでは? 開放的な空間を生み出す窓を設けても、汚れて曇ってしまっていたら、せっかくの開放感も台無し。
そこで今回ご紹介するのは、ガラスの表面に汚れを付きにくくし、雨で洗い流すという新しい技術。さて、どんな技術なのでしょうか?
自然の力で汚れを落とし、製造工程もエコロジー
ご紹介する新技術「アクアコート」は、超親水性膜によるクリーニング技術。これは、ガラスの表面に親水性のコート層を付与することにより、雨水がガラスと汚れの間に入り込み、その汚れを洗い流すというもの。汚れが落ちるメカニズムは、まず、アクアコート層の表面に空気中の水分が付着して水の膜を形成する → 水の膜の上に汚れが付着していく → 雨が降ると、雨水がガラス表面に濡れ広がり、汚れの下に入り込む → そして、汚れを洗い流す、というわけです。
では、どの程度の防汚性能なのでしょうか? 下記の写真、左が未処理面で右が「アクアコート」処理を施したものです。ガラスの汚れ具合の差は、樹木の見え方で確認することができます。
「アクアコート」の性能試験 (左) 通常のガラス (右)「アクアコート仕様」 ※試験条件 国道16号線沿いに設置、約1年半曝露 |
「アクアコート」の技術は、外壁材などでも用いられている、光(紫外線)の力を利用する「光触媒技術」とは異なり、光がなくても汚れを防ぐことができるので、夜間でも日のあたりにくい場所でもその効果を発揮することができるとか。また、常温でコート層を塗布する技術の開発より、エネルギーを無駄にせず、環境への配慮もなされています。
次ページでは、この技術を取り入れた商品をみていきましょう。