住宅設計・間取り/住宅設計・間取り関連情報

省エネ住宅のポイント 「熱の出入り」をどう抑える?(2ページ目)

省エネ住宅のポイントは「熱の出入り」をどう抑えるかです。では、“熱の出入り口を塞いでしまおう!”では駄目なのです。ヒントは入口と出口です!

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

□ 高断熱と高気密
高断熱高気密(北海道並み)にすることで暖冷房エネルギーは約半分にすることができます。具体的には、断熱材を厚くすることや開口部を三重サッシ・複層ガラス・木製サッシにすることが挙げられます(高断熱化)。さらに、構造上つくるうえでできる隙間を気密シートで張りめぐらしたり、テープなどで塞いでしまいます(高気密化)。構造や開口部を断熱した上でこの処理をすれば、隙間から出入りする熱も抑えられます。その基準は一般に「隙間相当面積が1平方メートル当たり5平方センチメートル以下」です。しかし、ここで注意しなければならないのが「換気」と「通風」です。

□ 先ずは通風計画!
高断熱高気密といえば冬を想定して考えてしまいがちですが、他の季節の空気の循環にも配慮しなければなりません。日本の季節は「四季」ですが、家づくりでは春・梅雨・夏・秋・冬の「五季」で考えることが大切です。一つの季節だけを想定した家づくりをしてしまうと、思わぬカビや白ありの発生につながってしまいます。昨今は、冬の寒さ対策を意識した高断熱高気密ばかりが一人歩きしてしまっているように感じます。日本においては先ず、通風を考えてから、次に高断熱高気密を考えるという順番が重要なのです。

間取りを考える際、人の動線はもとより空気の動線も図面に書き込むとより把握しやすくなると思います。なお通風は必ず入口と出口がなければ風は通らないので注意して下さい!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます