ローコスト住宅/ローコスト住宅の基礎知識

坪35万の広告につられて…。どう読む?坪単価(2ページ目)

不動産やメーカーのチラシを見てまず目に飛び込んでくるのが「坪単価いくら」の表示です。当然坪単価が安いと気になって読み始めます。しかし坪単価は読み違えると後で思わぬ出費となります。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

1400万円の家が2000万円に

坪35万がいつの間にか坪60万になる。それはなぜでしょう。

それは別途工事と呼ばれるオプション工事の内容に左右されます。また、諸経費がどのように考えられ、妥当な金額であるかをチェックできれば誤算がより少なくなるでしょう。また現場の状況によって発生する負担金もあります。水道負担金や屋外給排水設備は道路より距離が長くなると(旗竿敷地など)費用はかさみます。

ガイドからのアドバイス

以前住宅を設計した際、坪単価はこの位にしてつくろうと目安にし着工したところ、思わぬ追加金額が発生した現場がありました。既存建物を壊して地盤調査をしてみると、地盤が悪く杭を打たなければ地耐力がでないことが分かったのです。追加金額がおよそ80万になってしまいました。既存建物が建っていたので、地盤は改良する必要はないだろうと思っていました。後になって施主の話で、車が通る度に家が揺れていたと聞きました。土の中は見えない部分なので予期せぬことが起きるのです。

坪単価もときに予想を超える金額になります。また専門家と素人が考える坪単価にもギャップがあるので、家を建てる素人にしてみれば大きな損失でありえます。

まず広告やチラシなどの坪単価はあまり当てにしないことです。それよりも自分の予算と仕様内訳をうまく取り合わせてくれる依頼先を見つけることです。相談にのってくれる人にその対価を支払い、その中でローコスト住宅を模索する方が、家づくりの楽しみと満足した家ができると思います。


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