SOHOって何だったっけ?
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仕事でインターネットなどIT、デジタル情報通信を積極的に活用する「時間と場所に制限されないワークスタイル」とされています。
語源的には諸説有り、NYマンハッタン南部のSOHO街のアーチスト、コンテンツ系フリーランサーが自前でサーバーを確保し、マーケティング活動を開始したことに由来するとか。また1900年代後半、マイカー通勤による渋滞を回避するためコンピューター関連などの業務を、自宅に持ち帰っていたのが始まりとされたとか。
または95年ごろ、マイクロソフトとIBMが日欧米5000万SOHO事業所を次世代主要市場として戦略規定して以来、日欧米のデジタル業界を中心に言葉として普及するようになった等々。
ただ、アメリカではSOHOという呼び名は必ずしも一般的ではなく、通常は Home-Based Business(自宅を拠点とする事業者)と呼ばれているようです。
仕事・生活の場(田舎でも海外でも)を自由に選択できる。会社に行く必要がないので、上司にも部下にも気を使う必要はないし自分のペースで仕事ができる。田舎の広い空間(室内でも庭でも)で仕事ができる。オマケに年齢制限が無い!と、SOHOはメリットばかりのようですが、これらを実現するためには、仕事・生活を自分自身でコントロールできる自己管理能力と、どんな些細なことでも自己責任でやるということが必須条件になってきます。
つまり、SOHOを仕事の面(ワークスタイル)だけではなく、自分又は家族の暮らし方(ライフスタイル)としてトータルに捉えることが重要だと言えますね。
SOHOで田舎を元気にできるか?
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例えば、プログラミング、翻訳、ウェブサイトの制作、イラストレーション、データ入力など。専門性を要求されるものから、単純作業に近いものまで種々雑多です。
しかし、社員ではなく外注スタッフという立場ですから、仕事のクォリティが厳しく求められることは覚悟しておくべきです。
それでも情報通信ネットワークのおかげで、何時でも何処でも快適な暮らしが続けられる可能性が広がったのは確か。この環境を活用して、田舎暮らし+SOHOはチャレンジする価値はあるようです。もちろん、いくつかの課題をクリアする必要はありますが、SOHOは過疎が進んだ地域にあっても小さなリスクで事業を行い、豊かな自然を満喫できる地域生活者になることが可能になります。
最近では例えば、街ぐるみでのSOHOワーカーのための共同オフィスづくりや、協同組合による共同受注、事業者のディレクトリづくりや受発注を仲介するマッチングシステムづくりなど、単独では運営力に乏しいSOHOワーカーを支援しようという様々な動きが出てきています。
地方の自治体にとっても他地域からSOHOワーカー(及びその家族)の移住促進を図れば、地域の人的活性化が期待できます。また地域自治体が本気でSOHOの育成支援をすれば、他に就業チャンスの少ない地元の若者等が故郷を離れずにビジネスに挑戦することができます。
こうしたSOHOを支援する社会システムや各種のサポートの充実ばかりではなく、SOHOの持つ多様で専門的な技術や知識、個性などを、自治体や地場産業、地域社会がまちづくりの新たな資源として活用するといったケースも出始めています。
移住した地域の、人口を増やすだけじゃ物足りない。地域社会を新しい視点で評価できる提案者として、地域の問題解決やコミュニティビジネスの担い手として、地域の生産者であり且つ消費者であるコンシューマーとして、そして田舎と都市を結ぶネットワーカーとして。田舎はSOHOワーカーを、きっと待っている!
関連サイト
■地域のSOHOが集うコミュニティ・リンク集>>地域別/SOHOビレッジ
次回は、各地で果敢にチャレンジしているSOHOワーカーを訪ねます。