今回は、一般住宅でもポピュラーになりつつあるローマンシェードについてご紹介していきましょう。
生地そのものを楽しむシェード
求める機能に合わせて生地を選べるローマンシェード。生地を加工しないため、生地本来の風合いを楽しめるのが魅力。(画像:フジエテキスタイル) |
シェードに使う生地はロールスクリーンのように加工しないため生地本来の風合いを楽しめます。また、シェードを下げてしまえば一枚の布のようになり、柄そのものをきれいに見せたいときにもお勧めです。
上下昇降に開閉するシェード
ローマンシェードとカーテンの大きな違いは開閉方向です。ローマンシェードは生地を上下方向に開閉させることで、日差しや視線の調整をすることができます。- 上からの日差しを遮ったり和らげたりするのに有効……シェードを日差しの高さに合わせて上下させることで日差しを遮ったり和らげたりします。シェードの下部分は開いた状態になりますから、外の景色をみることができます。
- 上からの視線を遮る・景観の悪い部分を隠すのに有効……シェードの高さを調整することで隣の建物などの上から視線を遮ったり、見たくない景色を隠しながら、庭など見たい景色を眺めることができます。
左:ドレープを使ったローマンシェード。上からの日差しや視線を調整しながらも外が見えるので開放感も生まれますね。 右:薄手のボイルを使ったバルーンシェード。適当な位置に下げることで光を取り入れながらも見たくない景色を隠し、反対に庭など見たい景色だけを見せる効果が。ちょうど雪見障子のようですね。(画像左右:タチカワブラインド) |
操作方法を選ぼう
上下開閉は、コードやチェーンを使います。操作方法にはコード式※、ドラム式※、電動式があります。製作寸法が大きくなるとそれだけシェードも重くなってきますから、大きな開口部の場合は複数に分ける、ドラム式※を選択するなどすると開閉操作が楽になります。また、最近は手が届きにくい場所や、防犯のために留守のときでも窓掛けを開閉するために、電動式の採用も増えています。電動式はあらかじめ配線が必要なタイプ、家庭用としてコンセントプラグを使って電源を取るタイプなどもありますから検討してみても良いでしょう。
※コード式
コード式は、シェード下に取り付けたバーまでつながるコードを、直接引っ張りあげるシステムです。ドラム式に比べると安価です。
※ドラム式 ギヤー式とも言います。シェード上部中央に設置されたドラムで、コードを巻き取るように引っ張るので操作が軽くスムーズです。大きなシェードや出入りが頻繁なところにお勧めです。
上部のたまりに注意!
ちょっと下げた状態がきれいなローマンシェード。高さを違えて動きを出すテクニックは、上下昇降タイプだからこそ出来る楽しみ方の一つ。(画像:フジエテキスタイル) |
ローマンシェードを美しくみせるには、生地の見せ方がポイントです。生地が折り畳まれたままではきれいに見えませんので、シェードを少し下げて生地を見せるようにすると良いでしょう。
コンパクトに納まるシェード
厚地は開口部を覆うように、薄地は開口部枠内に設置した状態。家具との納まりもきれいに。(画像:タチカワブラインド) |
ローマンシェードは開口部周りに家具や空調機があり窓掛けとの納まりが難しいときにも有効です。 例えば、開口部下に家具をおく場合。カーテンだと生地が家具上でもたつくことがあります。シェードは、下枠くらいまでの長さで仕上がりますから、見た目もすっきりとし、家具上に物を置くときにも生地が邪魔になりません。
また、カーテンのように開口部の左右に大きくレールが出ませんから、開口部脇に空調機や家具があるときにも取り付けがしやすいでしょう。
次ページからは、代表的なローマンシェードをご紹介しましょう。>>>