建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

コーポラティブハウスの魅力 Vol 1 コーポラティブハウス(2ページ目)

コーポラティブハウスを見る機会がありました。『ヤフー・インターネットガイド』の取材で、アーキネットが建てた松濤のコーポラティブハウスを見学させていただけることになったのです。

執筆者:坂本 徹也

白田さんの家は、ある意味ほんとのリビングを中心とした一室空間の家。入ってすぐ が大きなリビング+ダイニングで、右手がキッチン、左手(玄関の正面奥)がバスルー ムとなっています。
このバスルームの壁面はガラスブロックが使われていて、じつに 明るい。リビングとの間もあいまいな境界になっています。キッチンもオープンになっ ていて、視線を遮るものは何もありません。そして、床は黒っぽいグレイの石、壁は 白、家具(店舗用の展示棚を利用)も白、戸棚などの収納部は黒っぽい木を使って、 まさにモノトーンの世界を創り出しています。
聞けば白田さんはグラフィックデザイン関係のお仕事だとか。さすがという感じです。こういう空間は海外のインテリア雑誌ではよく見ますが、こうして日本のマンションで目の当たりにするのははじめてかもしれません。

そして室内をまっすぐ行くと、光庭にはさまれたブリッジがあって、そこを渡ってい くと左右に2つの小部屋が設えられています。向かって右は吹き抜けを持つベッドルー ム。左は子どもができたときの予備室で、ここから収納可能な階段を使ってテラスに 出ることができます。テラスから一望できるのはもちろん渋谷の街並み。ああここは 都心だったんだと実感させられます。

 

最近は既成のマンションの空間や内装に飽き足らない人が多く、デザイナーズマンショ ンが人気を集めていますが、同様にコーポラティブハウスの伸びもめざましいようで す。99年に申し込み、2001年に完成した松濤コートハウスに住む白田さんは、約 2年間にわたる家づくりを振り返って言います。
「こんなにエキサイティングな経験ははじめて。床や壁の素材からドアノブひとつに いたるまで全部自分で選び、室内のイメージはすべてMacで描いたうえで、毎日のよ うに建築家とFAXでやりとりをして設計を進めていきました。理想の住宅を100 とすれば90点以上の満足度ですね」

 

アーキネット代表の織山和久氏も言います。
「私は各住戸をスーパーワンルームと呼んでるんです。ひとつの何もない空間を提供 して、そこに住む人がそれぞれの個性に合わせて好きな色に染めていっていただくと。 たとえば壁面いっぱいに蔵書できる天井高4mのリビング、犬と暮らせる浴室とひと 続きの土間、仕事場にもなる地下スタジオ--と、コーポラティブハウスなら自分の居 住空間は思いのままです。白田さんのようにすべて自分で選ぶのもよし、建築家にイ メージを伝えてアイデアを出してもらうもよし、自分の空間づくりに自由なスタイル でかかわっていくことができるわけです」

もちろんいいことずくめではありません。コーポラティブハウスにはメリットも大き いだけでなく、デメリットもあります。
たとえば、着工から完成まで住み手がかかわっ ていくため時間がかかる。コーポラティブハウスは入居者が揃って、資金が集まって から土地を購入する形が多いので、計画から施工まで2年かかることもザラ。
分譲マンションのように、最初から入居日が確定するとは限りません。また、コミュ ニティがわずらわしくなる、内装に凝りすぎてかえって割高になるといったケースも ないわけではない。コーポラティブハウスづくりを仕掛けているコーディネーター会 社はほとんどがHPを持っていて、ネットで入居者を募集したり説明会を開いたりし ているので、興味のある人は普段からチェックしながら自分に合う会社を選んでいく のがいいでしょうね。

アーキネット:http://www.archinet.co.jp/

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