建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

イオンアーキテクツの大胆リフォーム

少し古い話ですが、イオンアーキテクツが梅ヶ丘のマンションを全面改装したと聞いて、その変貌ぶりを見せていただきました。建築家ならではの創意工夫にあふれたリフォームは驚きです。

執筆者:坂本 徹也

イオンアーキテクツがやったマンション・リフォームは、
やっぱり随所に建築家のワザ!



少し古い話ですが、イオンアーキテクツが梅ヶ丘のマンションを全面改装したと聞いて、その変貌ぶりを見せていただきました。当のマンションはさして古くもなく、なかなかきれい。だけどオーナーさんは、きっと「元の原形をとどめない」ように大々的に改装して住みたかったのでしょうね。その心意気がグッと伝わってくるほどの変貌ぶりでした(Beforeの写真はお借りできなかった)。

玄関を入ると、そこはダウンライトの落ち着いた光に導かれる暗めの空間。このへんから建築家の仕業だなという感覚が伝わってきます。床はバスルームとベッドルームの一部を除いて全面フローリングで統一。それだけでも感じる広がりが全然違います。


入って左手の2つのベッドルームとバスルームなど水回りは元の位置のままですが、右手に広がる元の「洋室+和室+居間+ダイニングキッチン」は大きく様変わり。

玄関から一番近い洋室は、Rのついた棚を持つ収納で仕切られたワークルームになり、壁で仕切られていたキッチンは開放され、お洒落なアイランド型になっています。

さらにテラスに面した和室と一続きだった居間は完全に一体化されて、「みんなの部屋」と名づけられた30平米以上はあろうかという大空間に生まれ変わっていました。

 

ここはなかな得がたい魅力的な大空間。小さな棚や収納を壁面に多用してアクセントを付け、ダウンライトや間接照明の効果を利用して広々とした空間に表情を演出しています。

 

これだけの空間を確保できたら、さぞや「みんなの部屋」としては使いでがあるでしょう。家具をどければ、数十人規模の立食パーティなど簡単に開けるし、壁をスクリーンに見立ててDVDの鑑賞会やミニ演奏会も開けそう。何かというと仕切って部屋数だけを増やしたがるマンションの常識を、この大空間はアタマから否定しているようでもあります。

★BEFORE

★AFTER

間取りの発想の転換、一体感とアジアの香りを演出した床や壁の素材選び、照明の使い方の一工夫----このあたりがやっぱり建築家ならではの創意と知恵ということでしょう。ゆっくりと写真をお楽しみください。

設計  :イオンアーキテクツ設計事務所/池田勝彦+井手勤
      http://park.zero.ad.jp/~zbg57853/
施工  :栄港建設

専有面積:床面積 99.22m2 テラス 20.18m2

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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