銀座線京橋駅近くにあるINAX銀座ショウルームで行われた「アーキカフェ~建築家と話そう」なる試みに行ってきました。これは、ふだん気軽に話せない建築家と建て主とが直接ふれあうことで、家づくりの新しい視点を養ってもらおうというミニイベントです。INAX銀座ショウルームでは、同時に「建築家と考えたこだわりの住まい展」(JIA/日本建築家協会 関東甲信越支部 住宅部会主催)も行っていて、建築家たちによる住宅模型や作品写真の展示にあわせてイベントを企画したということですね。

見るだけで夢が広がる建築家たちのプレゼンテーション

イベントの前にちょっと展示されている住宅模型を覗いてみましょう。



「Y-House and Studio」(中村雅子/中村雅子デザイン事務所)


外壁全面に杉板を使った「Y-House」は、「家族のための器をつくる」という中村さんの言葉どおり、あたたかみを感じさせるデザインです。
この家は、住空間の核をキッチンとし、キッチン横の丸窓を通して玄関や階段の様子が見え、子ども部屋、勉強コーナー、リビング、ユーティリティなどがすべてキッチンを中心に配されているそうです。木の外壁は周囲との調和をこわしませんし、大家族を包み込むやさしさがありますよね。
中村雅子デザイン事務所



「スローライフを楽しむ家」(米澤正巳/パシフィック・デザイン・システムズ)


これは引退後に温暖な海の見える場所に移り住むための住宅として計画されたもの。背後の山の斜面との間に小さな菜園を設け、自然と親しみながらスローな生活を楽しむためのバリアフリーな家だそうです。ウラヤマシイ! 張り出した屋上のテラスは海を一望するためのものなのでしょうか。
建物西側(山側)は、和のスピリットを採り入れた山荘風の落ち着いたイメージ、海を臨む東側はサザンアクセントを持つ洋風のイメージでつくり、外壁の統一で両者を調和させています。ハッキリと目的性を持った家はいいですね。
パシフィック・デザイン・システムズ



「土浦の家」(高木恒英/インターセクション)


「家づくりは大げさに言えば人生観を見直すこと」と言う高木恒英さんは、そこに住む人が今をイキイキと心地よく暮らせるような設計を心がけているそうです。自分の人生観を突き詰めて考えてみることが、もっとも心地よく暮らせる空間とは何かを導き出すための近道ということですね。
そんな高木さんの「土浦の家」は、5メートルと3.5メートルの壁をつくることで敷地全体を囲い込み、プライバシーを確保した中庭を生み出した快適性の高い住宅です。 周囲を気にせずに、思いきり開放できるリビングは住む人に大きな満足感を与えてくれそうです。建物のL字型の交差部には、やはり小さなインナーガーデンがあって、そこに面したバスルームではガラス扉を開放できる形になっています。
インターセクション



「SAIKORO YARD 」「GATHER HOUSE」(伊東 智/伊東智建築研究所)

 


真の家づくりは、「建て主と建築家が同じ価値観を共有すること」が大切という伊東智さんは、そのためにはなによりコミュニケーションが第一と考えているそうです。 そんな伊東さんの「SAIKORO YARD 」は、まるで昔のトランジスタラジオを見るような箱形の家。なんでも8台のオートバイと親子3人が共存するための家だとか。高さ4.6メートルもあるリビングと、その天井高まである開口部は、日射しが建物の南北をつなぐ開放度100%の家と言えそうです。


いっぽう「GATHER HOUSE」のほうは、変形敷地を逆にうまく生かした4戸の共同住宅。3戸は賃貸、1戸がオーナーの自邸とのこと。賃貸部分は「南向き・日当たり良好」を実現し、オーナー住戸には北西向きであるかわりに素敵な眺望と約4メートルの開口部が用意されています。
伊東智建築研究所

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