スクリプトで表示・非表示を切り替える
それでは、マウスの動きにあわせて表示・非表示を切り替えるスクリプトを書いてみましょう。
サンプルは次の通りです。各リンクの上にマウスカーソルを乗せてみて下さい。 マウスが乗ったときだけ、各リンクの横に、赤色の文字が表示されるはずです。
※JavaScriptが無効だと何も起きません。
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これらを実現する方法を以下で順にご説明していきます。
解説:JavaScript部分
◆JavaScriptソース
まず、JavaScriptで、表示・非表示を切り替えるスクリプトを記述します。 ソースは次のようになります。
※このソースは、HTMLのhead要素内(<head>~</head>)に書いておきます。
<script type="text/javascript"> function show(eid) { document.getElementById(eid).style.visibility = 'visible'; } function hide(eid) { document.getElementById(eid).style.visibility = 'hidden'; } </script>
上記のソースの意味を簡単に説明します。
●まず、<script type="text/javascript">~</script>で、その範囲がJavaScriptのソースであることを示しています。
●次に、function ... で関数を定義します。ここでは、show関数とhide関数の2つを定義しています。 showは「表示させる」ための関数、hideは「隠す」ための関数です。
●どちらの関数にも、document.getElementById(eid).style.visibility という記述があります。 これは、『ID名「eid」が示す要素のスタイルのvisibilityプロパティの値』を示しています。 show関数では、これに 'visible' を代入することで「表示する」状態に変更し、 hide関数では、'hidden' を代入することで「表示しない」状態に変更しています。
●表示・非表示を切り替える対象の要素は、show関数・hide関数の中には記述せず、引数(eid)で受け取るように作っています。 これによって、1つの関数で複数の要素を対象に表示・非表示の切り替えが可能になります。
この2つの関数を、HTMLソース側から適切に呼び出すようにすることで、「表示したり消えたり」する動作が実現できるわけです。
解説:HTML部分
◆HTMLソース
<div><a href="~" onmouseover="show('menu1');" onmouseout="hide('menu1');">プロフィール</a><span id="menu1" style="visibility: hidden;">へGO!</span></div> <div><a href="~" onmouseover="show('menu2');" onmouseout="hide('menu2');">イラスト</a><span id="menu2" style="visibility: hidden;">へGO!</span></div> <div><a href="~" onmouseover="show('menu3');" onmouseout="hide('menu3');">日記</a><span id="menu3" style="visibility: hidden;">へGO!</span></div> <div><a href="~" onmouseover="show('menu4');" onmouseout="hide('menu4');">リンク</a><span id="menu4" style="visibility: hidden;">へGO!</span></div>
上記のHTMLソースについて簡単に説明します。
●<span id="xxx" style="visibility: hidden;">
見えたり消えたりする部分(「
」の部分)は、span要素(<span>~</span>)内に記述しています。 このspan要素には、id属性(★)とstyle属性(★)を加えています。★id属性には、他と重複しない任意の文字列(ここでは、menu1・menu2…)を指定します。JavaScriptからは、このIDを使って制御することになりますので、このid属性は必須です。
★style属性では、visibilityプロパティに hidden をセットして「非表示」にしてあります。これは、最初にページが読み込まれた時点では見えないようにするためです。
●<a ... onmouseover="..." onmouseout="..." ...>
マウスの動きに合わせてスクリプトを呼び出す部分は、リンクを作るa要素(<a href="...">~</a>)に記述します。
a要素に、マウスの動きにあわせてスクリプトを呼び出す記述(具体的には次の2つ)を加えます。
★onmouseover="show('対象ID名');"
★onmouseout="hide('対象ID名');"
★「 onmouseover= 」( On Mouse Over )で指定した内容が、マウスが乗ったときに実行され、 ★「 onmouseout= 」( On Mouse Out )で指定した内容が、マウスがはずれたときに実行されます。
ここでは、前者にshow関数を・後者にhide関数を記述していますから、「マウスが乗ったら show関数が」・「マウスが外れたら hide関数が」それぞれ実行されることになります。
show関数・hide関数とも、呼び出す際に「 show('menu1') 」のような感じで、引数を与えています。この「menu1」というのが、表示・非表示を切り替える対象となる要素のIDです。 引数としてIDを渡すことで、JavaScript側ではそのIDに対して操作が行われるようになっています。
このようにして、「見えたり消えたり」という動作が実現できるわけです。
1つのHTMLとして成り立つソース
さて、断片だけを少しずつご紹介してきましたので、全体としてどう記述すれば良いのかが分かりにくかったかもしれません。 最後に全部をまとめて、1つのHTMLとして成り立つソースを掲載しておきます。
全体を通して見たい場合や、コピー&ペーストして使ってみる際などにご活用下さい。