仏壇・仏具の選び方/仏壇の選び方

位牌の種類

大きさや材質によって位牌の種類もさまざまです。先祖の位牌と同じタイプを選ぶ人もいますが、前例にとらわれず好みで選ぶ人も増えてきました。

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

ピンからキリまで。値段による位牌の違いとは

位牌のカタログを見てみると、同じ大きさでも1万円以内のものもあれば10万円以上もする位牌があります。その差は木の材質やデザイン、漆の違いにあります(※以下の説明では、星の数が多いほど値段が高くなることを表します)。

■合成漆を使用した位牌(☆)
合成漆を使用した位牌。パット見た感じは本漆と区別がつきません。

合成漆を使用した位牌。パット見た感じは本漆と区別がつきません


カシューナッツの実から抽出された液が主原料の合成漆を使用。本漆と同じような光沢を持っている。塗り、研ぎ、磨きの工程を簡略化することによってリーズナブルな価格を実現。ポイントに金箔や金粉を使用している。パッとみた感じだけでは、本漆と区別がつきません。3.5寸サイズで1万円前後。

 

■黒檀や紫檀などの唐木位牌(☆☆)
紫檀製の位牌。ずっしりとした重厚感があります。

紫檀製の位牌。ずっしりとした重厚感があります


黒檀(こくたん)や紫檀(したん)は仏壇によく使用されている木で、重くて硬いのが特徴。半永久的な耐久力があります。熱帯及び亜熱帯地方の限られた一部の地域から産出される銘木。木目を生かした位牌なので、金が入っていないものが多い。材質そのものの比重が重く、手にとるとズッシリとした重厚感があります。3.5寸サイズで2~5万円。

 

■本漆を使用した位牌(☆☆~☆☆☆)
本漆の位牌。芸術品のような美しい光沢。伝統工芸の技術の粋を極めています

本漆の位牌。芸術品のような美しい光沢。伝統工芸の技術の粋を極めています


本漆を使用し、塗り、研ぎ、磨きを何工程も行う。1つの位牌をつくるのに1ヶ月以上の手間をかける場合もあり、工程数が多く漆を多く使っているものほど高価。鏡のような光沢を放つ鏡面仕上げの位牌は美しさ抜群。ポイントに金箔や金粉を使用しています。3.5寸サイズで4~10万円。

 

■モダンで現代的な位牌(☆☆~☆☆☆)
現代仏壇を製造・販売している八木研の位牌のひとつ。斬新なデザインが特徴

現代仏壇を製造・販売している八木研の位牌のひとつ。斬新なデザインが特徴


家具調仏壇にあうモダンな形の位牌ですが、昔ながらの仏壇の中に納めることもできます。デザインや色が豊富にあり、材質もウォールナットやメープルなどさまざま。仏壇に合った大きさを選べば、デザインは好みで選んでもかまいません。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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