ここ数年で人気が出たエンディング映像
披露宴での映像演出は、その昔は写真をスライド映写機で写し出すだけの簡単なもので、研究発表のような雰囲気も漂いましたが、最近はDVDでのスライドショー形式が主流に。音楽に合わせて画像がテンポよく流され、飽きずに見られる質の高いものが多くなってきています。この質の向上が、多くの人が映像演出を取り入れるようになった理由のひとつではないかと思います。ふたりの生い立ちなどを紹介するプロフィール映像 |
一方、ここ数年でぐんと人気が出てきたのがエンディング映像といわれるもの。これは映画のエンドロールを真似たもので、当日の出席者全員の名前を映し出し、新郎新婦からの感謝の気持ちを伝えます。こちらも10分程度で、新郎新婦が退場してからお見送りの準備が整うまでの間に流されることが多いようです。
目新しさとスタイリッシュさがウケた
エンディング映像がウケたのは、目新しさとスタイリッシュさだと思います。また、自分の名前が映し出されるのは、なんとなくうれしいもの。ゲストも一体感が味わえ、最後の最後で感動の後押しをしてくれる役割もあります。私が以前取材した披露宴では、ゲストの名前とともに新郎新婦からのコメントがひとつひとつ添えられた映像がありました。友人女性へ「いつも愚痴を聞いてくれてありがとう。新居に遊びに来てね」、祖母に「身体に気をつけて、絶対に孫の顔を見てね」など、心のこもったメッセージが流れ、目頭を押さえるゲストが多かったのが印象的でした。
また、エンディング映像では、当日の挙式の様子を流すこともあり、その早業ぶりでゲストを驚かせるのも面白い趣向といえます。
数種類の映像を取り入れる新郎新婦も
プロフィール映像、エンディング映像の他にも、オープニング映像や両親へのメッセージ映像などがあります。オープニング映像は披露宴の冒頭、新郎新婦入場の前に流すもの。映画のオープニングのようにしたり、ふたりの生い立ちなどを簡単に紹介したり、披露宴のコンセプトを説明したりします。3~5分程度のものが多いようです。両親へのメッセージ映像は、新郎新婦から両親への感謝のメッセージを映像で届けるもの。「花嫁の手紙」の映像版といっていいでしょう。本人が読むメッセージに合わせ、幼い頃や両親との写真と音楽を流します。「花嫁の手紙」をその場で読むのは照れくさい、泣いてしまいそうなどという花嫁さんにおすすめです。
これらの映像演出はひとつだけを選ぶのではなく、オープニング映像とプロフィール映像、プロフィール映像とエンディング映像などというように、いくつかの種類を組み合わせることが多いようです。とはいうものの、あまり多くの種類の映像を流すのは、印象も薄れますし、披露宴全体の印象もだらだらとしたものになりがちなので、2~3種類くらいがおすすめです。
映像演出の調達方法や費用は?