駆け落ち婚のメッカ、グレトナ・グリーン
駆け落ちという言葉から、みなさんはなにを連想されますか? 許されぬ恋、道ならぬ恋、人目を忍んで、月夜に手に手をとって……、後ろ暗い行動でありながらも、なんとなく甘美さも漂わせますよね。
さて、この駆け落ち、18世紀のイギリスでももてはやされたといいます。当時のイギリスでは厳格な婚姻法があり、それで駆け落ちをする若者たちが絶えなかったとか。そんな若者たちの聖地となったのがスコットランドのグレトナ・グリーンです。
イングランドとは異なる法律を持つスコットランドでは、婚姻は立会人がふたりいれば成立するという緩やかなものだったので、イングランドで親の反対に遭い、結婚できない若者たちは、手に手をとってスコットランドを目指したといいます。
グレトナ・グリーンはイングランドとの国境沿いにあったところから、駆け落ち婚のメッカとして栄えるように。法律が改正されたいまでも、わざわざここまで来て結婚式を挙げるカップルは少なくないとのことです。
イギリスの駆け落ち婚、なんだかものすごく興味がある!という方は、ぜひ『イギリス式結婚狂想曲』(岩田託子著・中公新書・700円)を読んでみてください。もちろん、上記に私が紹介したことは、すべてこの本から得た知識です。
さて、こんな話をメールマガジンで書いたところ、なんと著者の岩田先生からお礼のメールをいただいてしまったのです(岩田託子氏は中京大学の教授でいらっしゃるので、岩田先生と呼ばせていただきます)。
しかも、メルマガには「どこかでグレトナ・グリーンの挙式を扱う手配会社はないものかしらん?」などとも書いたためか、グレトナ・グリーンでの挙式のパンフレットやビデオなどの資料もいただいちゃいました。うっ、感激!
というわけで、『イギリス式結婚狂想曲』といただいた資料をもとに、グレトナ・グリーンでの海外ウエディングをシミュレートしてみることに致しましょう。