古代エジプトに生まれたウェディングケーキ

ウェディングケーキの由来は諸説ありますが、結婚式にケーキらしきものが登場したのは古代エジプトにおいてのことと言われます。

この時代、甘味のもとであるはちみつと小麦は貴重品でした。このふたつにゴマを加えたお菓子が、婚礼の席には欠かせないものだったといいます。結婚したふたりはこのお菓子を招待客からプレゼントされたのです。また、古代ギリシアでは、メリペクタと呼ばれるはちみつ入りの揚げ菓子があり、子供が招待客にこのお菓子を配って歩く習慣もありました。

婚礼にこのお菓子が用いられたのは、はちみつが貴重だったということに加え、栄養分がたっぷりだったため、新婚の性生活を充実させるため、というちょっぴりエッチな意味合いもあったようです。

ローマ時代になると、お菓子作りの技術もアップし、飾り菓子なども生まれてきたといいます。おそらく貴族の婚礼の席には、デコレーションされたケーキが登場したのではないでしょうか。

なお、このところ日本でもおなじみとなったドラジェも、その原形はローマ時代に作られたと言われます。ローマの有力貴族であったファビウス家では、結婚や出産などのおめでたい出来事があったときには、市民にドラジェを配ったそうです。

はちみつと干しぶどうが織りなす甘いマリアージュ

はちみつはキリスト教の伝播とともにヨーロッパ各地にもたらされ、フランスではハネーケーキが作られるようになります。このケーキもたいそう珍重されました。さらに時代が下ると、ハネーケーキに干しぶどうが混ぜられるようになります。

干しぶどうはギリシャやトルコ、地中海地方などで古くから生産されていました。喉の乾きを防ぐ効果があるとされ、長旅の必需品とされていたほか、緩下剤としても利用されていたのです。

干しぶどうはシナモンやレモンピール、ひき肉などと一緒にブランデー漬けにされ、ミンチだねに仕立てられます。これをバターケーキの中に混ぜ、焼いたものがプラムケーキ。婚礼にはこのプラムケーキに飾り付けが施され、ウェディングケーキとして供されたのです。