焼酎ブームもだんだんと加速度が増している今日この頃。
昔ながらの伝統的製法が見直されたり、今まで「臭い」の代名詞だった芋焼酎が注目度アップだったりと、日本酒やワインファンが焼酎に新たなる興味を持ってきたようだ。
で、新春一番、友田おすすめのこの一本は、焼酎なのだ。
それも、吟醸酒を蒸留した吟醸焼酎『吟醸球磨焼酎 房の露』。
九州の中央部から流れ出る球磨川の上流に位置する熊本県球磨郡多良木町。
五百年の米焼酎の伝統を引き継ぐ房の露株式会社の看板商品がそれ。
そんな重厚なイメージとは裏腹に、すっきりとしたブルーのフロスティボトルは意外にスタイリッシュで、手にとりやすい感じがうれしい。
さて中身は、というと、さすがに清酒の吟醸ほどにはフルーティーさはないけれど、そこはかとなく果実の甘い香りと、ミネラルウォーターのような爽快なニュアンスが漂ってくる。口に含めば、なめらかさと切れのよさ。そしてやはり、吟醸からくるふんわりとした甘さが後味に心地いい。
原料は、なんと「山田錦」。そう清酒としては最もいいとされる品種。それに黄麹(これも清酒ならではの麹の品種)使用なので、まったくもって普通の日本酒造りと同じ。重要ポイントの仕込み水は、もちろん、球磨川上流の深層地下水。
ソフトでそこはかとなく甘味を持つクリーンな水だ。
そして、なにより注目なのは吟醸酵母と呼ばれる「協会9号酵母」を使用しているところ。清酒でこの酵母を使えば、デリシャスリンゴやメロン、バナナ、といった華やかなフルーツの香りのするタイプに仕上がる。
そう、「うわ~、ワインみたい」というあれですね。
もちろん、こうして造ったお酒を蒸留するから、そこまでの華やかな果実香はないのだが、それでも、すっきり、爽快、やさしい、なんていうイメージが十分に残っている。
焼酎初心者の方には、もちろん、最近の焼酎ブームにはまっちゃってという方にもおすすめ。
オン・ザ・ロックス、ソーダ割りは吟醸の楽しさを味わいたい人に。
さまざまなジュース割りもいいし、これまた流行りの緑茶割りもGOOD。
日本酒やワインのボトルと並べて、気負わずに楽しんじゃおう。
●房の露株式会社
小売価格 2,050円
熊本県球磨郡多良木町568
TEL 0966-42-2008
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