異国情緒がありながらもほっと寛げる穴場店しっとりとした鶏肉がたっぷりはいった「クイッティアオ へーン(汁なし米麺)」。その後、イムアロイを訪れる機会がめっきり減ってしまったワタシだが、どこからともなく同店が新宿御苑に移転したことを知る。その知らせを耳にしたすぐ後に、パチリ。まばたきをしたら、あらま。イムアロイがまたまた中目黒に舞い戻ったという。2008年6月のことである。中目黒に移ってからはちょくちょくと足を運んでいるのだが、なんとこの店、以前にも増して居心地がよくなっていた。そう感じられたのは、ここ数年の間にワタシのタイ料理店に対する好みが固まってきたせいもあるかもしれない。それに、訪れる人や状況によっても店の感じ方は変わってくるしね。いずれにしても、心地よく食事ができるお店のことは確か。中目黒には他にもタイ料理店があるけれど、そちらのお店は駅に程近く、人通りがある場所に位置しいてるせいか、いつもお客さんでいっぱい。に対してイムアロイは、ちょっと奥まった場所にあるからだろう、比較的客は少なめだ。外が見下ろせる2階は開放的な雰囲気を楽しめるし、ひとりで訪れても寛げるから、なかなかいいんですけれどね。ここは。荒々しさと品をあわせもつタイ食堂の定番中の定番「ガイガパオ(鶏肉とバジルの炒めごはん)」。味が濃いめで辛さはバシッ。しかし後味はすっきり。そんなイムアロイの料理人は、男性と女性のひとりずつ。出身はタイの東北地方のウドンであり、オープン当初から腕を振うという。おふたりが仕上げる料理は、メリハリのある田舎テイスト。辛さはよい感じに挑戦的。しかしながら、のどをするりとぬける味わいは澄んでおり、荒々しいなかにも品が感じられる。ただ、炒め物など全体的には汁が多めで、味が少し濃いめかなぁといった印象。逆に、パッタイ(タイの焼きそば)など、これはもう少し味が濃いほうがよいのでは?と思われるものもあるけれど(あくまでも個人的な好みですが)、それらは大抵各人で味を調整することができるので、ある程度は満足がいくのではないだろうか。米麺をつかったタイの焼きそば「パッタイ」。白っぽい見ためはイムアロイ流。この店の特筆すべき点は、炒めものなど油を多めに使う料理は油っぽさを感じさせないように仕上げてあること。また、ハーブなどをきちんと使い、料理を香り高く仕上げている点である(特にサラダ類)。全体的に値段は若干高めだけれど、それ相応にボリュームがあるし、場所柄ある程度はしょうがないのかな、と思える内容にはなっていると思う。東横線沿線、渋谷近辺でタイ料理を探すときには、味、店内の雰囲気ともにバランスのよいイムアロイは、重宝する店となるのでは。オープンエアの席もあるので、暖かくなるこれからの季節は、ビールをぷは~っとやりながら、いつも以上に料理をおいしく感じられると思いますよ。目黒川沿いから程近く。外が見下ろせる窓側は特等席。■タイ料理 「イムアロイ」所在地:東京都目黒区青葉台1-21-6-2FTEL: 03-5489-8339営業時間:11:30~14:30LO 17:00~22:30LO定休日:無休交通・アクセス:東急東横線中目黒駅より徒歩5分ほどまたは東京メトロ日比谷線中目黒駅より徒歩5分ほど地図:Yahoo!地図情報前のページへ12※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。