出産準備/胎教

胎教ってどんなもの? 効果はある?

胎教は、お腹の赤ちゃんとのコミュニケーション。胎教の効果や種類、キックゲームの方法など気になるポイントをまとめました。ふたりでひとつの時間を楽しみましょう!

高祖 常子

執筆者:高祖 常子

子育てガイド

胎教ってどんなもの?

胎教とは、お腹の中の赤ちゃんとのコミュニケーションを指します。人によって様々な見解があり、「バイリンガルにするため、胎児の時から英語を聞かせる」という人から、単なるコミュニケーションとして捉えてる人まで、考え方にはかなりの幅があるようです。

胎教と呼ばれるものの種類には、次のようなものがあります。

・お腹の赤ちゃんへの呼びかけ(名前を呼んだり話し掛けたりする)
・音楽を聞かせる
・散歩する、旅行に行くなど、普段とは違うことをすることによって刺激を与える
・CDなど、胎教のための教材を使って赤ちゃんに刺激を与える
・キックゲームなど、実際にお腹の赤ちゃんとコミュニケーションをとる
・お腹を撫でたりマッサージをしたりする

お腹の赤ちゃんも母親と同じものを感じている!?

胎教は科学的には未解明で、どういった影響があるかは未だわからないところではあるそうです。とはいえ、赤ちゃんはお腹の中にいるときから、色々と感じ、音を聞き、覚えているそう。「子どもはお腹の中にいるときのことを覚えている」という不思議な話をよく聞きます。

私が今まで聞いたことがあるのは、2~3歳までは胎児期のことを覚えているということ。音楽の趣向も、胎教で聴かせていたような音楽が好きになったりするという話を聞くことがあります。

最も興味をそそられたのは、お腹の中にいて外界が見えるはずがないのに、母親の目から見えていたであろう景色を、赤ちゃんは一緒に見ているかのように覚えていた、という話です。

母親が妊娠中に旅行をした時に見た景色を覚えていて、3歳のときにお絵かきしたものを「これは何?」と聞くと、「ママのお腹にいた時に行った」と話したりする子がいたとか……。

それだけ妊娠中のことは、生まれてからも影響してくるということでしょうか。人生に深くかかわってくるという専門家もいます。

胎教の効果は?

ちなみに、私はそんなに世にいう胎教はやりませんでした。でも話しかけたり、キックゲーム(後で解説します)をやったり、お腹に手を当てたり、声を出さずに話しかけたり、音楽を一緒に聞いたりしました。

まだお腹に赤ちゃんがいると実感のわかない頃は、自分のお腹に向かって話し掛けるということに照れも感じました。お腹が大きくなるとやはり少しずつ実感がわき、照れもなくなりました。

私が妊娠時にとても印象深かった赤ちゃんとのコミュニケーションをお話ししましょう。胎児がものすごい強さでキックしているときや、蹴ったままになっていて、足が目に見えるほど出てくるときがあるんです。その時に一度だけ、その足を指の先でつかめたんです。すぐにびっくりしたように、足はひっこんでしまいましたが、コミュニケーションがとれた! と感動してしまいました。赤ちゃんがいる! と実感した瞬間でしたね。

ほかにも面白い反応がありました。私はバンドのヴォーカルをやっていて(今もやっています)スタジオに行って練習したり、友達のライブを見に行ったりすることもありました。大音響なので少し不安ではありましたが…。音楽が始まると、ビクッとしたり、演奏中、お腹を内側からボコボコ蹴られました。「うるさい」と言っていたのか、ノリノリだったのかはわかりませんが……(笑)。

その影響があるからかどうかはわかりませんが、我が家の息子は1歳くらいのとき、音楽や私の歌が大好きで、私が歌うと、「ああーーだーーてってっ」と不可解な言葉で私に合わせて歌っていました。また、音楽をかけると寝てしまうことも多々ありました。やはり、何らかの影響があるような気がします。

お腹の赤ちゃんと“ふたりでひとつ”を楽しむ

赤ちゃんがお腹の中にいるのは10カ月間だけで、しかもお腹にいるということを実感できる時期は、胎動がある3~4カ月間くらいしかありません。ですから、お腹の赤ちゃんと楽しくコミュニケーションをとって、楽しい妊娠期間が過ごせるといいと思います。

何をやらなければならないということはありませんし、ただママが感じたこと、心の中で思ったことでも、多分赤ちゃんには伝わっているでしょう。美味しいものを食べ、「おいしいね」と話し掛ける、きれいな花を見て、「真っ赤できれいだよ」と一緒に見ているつもりで話し掛けてあげるような、そんなことでも、お腹の赤ちゃんはきっと感じています。

キックゲームをやってみよう!

キックゲームという、お腹の赤ちゃんとの遊びを紹介します。妊娠6カ月くらいからできる遊びです。最初は簡単なことから、できるようになれば次のステップに行きます。できなくても、できないことが当然ですから、ゆったりとした気持ちで楽しくやりましょう。

●ステップ1
赤ちゃんがキックしてきたらキックゲームのチャンス! ポカっと蹴られたら、すぐさまその場所を、「キック!」といいながらポンっと叩きます。叩いた場所を、赤ちゃんがもう一度蹴ってきたら、「上手にできたね!」と褒めてあげてください。

●ステップ2
ステップ1ができるようになったら、今度は違う部分を「キック」といいながら叩いてみます。練習すると叩いた場所をキックするようになるそうですよ。色々とポイントを変えてやってみましょう。ほめてあげてくださいね。

●ステップ3
ステップ2もできるようになりましたか? それはすごい! 次は回数を増やしてみます。「ふたーつ!」といいながら2回お腹をぽんぽん、と叩きます。赤ちゃんが2回蹴り返してきたら成功! 3つにも挑戦してください。

ちなみに私はステップ1で終わってしまいました。ですが、本当に蹴り返してくるので楽しいですよ。とても不思議な感じです。

「教育」だと肩ひじ張らずに

うまくできなくて当然ですから、楽しくやりましょう。あくまでも教育ではなく、母子のコミュニケーションだということを忘れないでくださいね。胎動のないときや弱いときもあります。胎動に気をかけていると、もしお腹の赤ちゃんに異常が発生した場合なども、すぐに気がつくことができるはずです。

ふたりでひとつ。何十人も生むわけではないので、1人だったら1回。2人だったら2回しか経験できない貴重な時間です。ぜひ“ふたりでひとつ”の楽しい時間を送ってください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※妊娠中の症状には個人差があります。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。体の不調を感じた場合は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。

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