映画化も話題の『ハチミツとクローバー』はもどかしいほど進まない片思いがテーマ。「人を好きになる瞬間をみてしまった」など胸キュンフレーズ&シーンがいっぱい。 |
アイドルへの片思い大逆転劇
ある男友だちは、会社のアイドルに恋をしていた。特にイケメンでもない彼は、最初、彼女にまったく見向きもされず、“いちファン”くらいの扱いを受けていた。何度も誘ってはフラれるを繰り返し、そのうち、彼女には彼氏ができ……。もう、ドツボ! さすがに諦めかけて、想いの炎を静めようとしていたころ、そのアイドルが異動で同じ部署にやってきた。
同僚としてともに働くうちに、仕事のデキる彼に彼女は悩みを相談するようになり、次第に距離は縮まって……。かくして、彼女の矢印は彼へと向った。
と、これだけ書くと、ラッキーな人のようだけれど、やはり、前述の要素をすべて(長期スパンでタイミングを調整。彼の持ち味、仕事ができる=彼女にとって役立つ男である自分をアピール。ある程度の距離感を保ちつつ、そばにい続けた)満たしている。
そして、何よりも彼が「誠実に思い続けた」ことは、決め手になったのだと思う。自立した大人ながら一途な恋をできるって普通にステキだもの。大人なら、片思いしている側も、片思いされる側も、お互い過去には恋の傷をいくつも負っている。
「一途になること」の怖さも痛みも知っているからこそ、まっすぐに「好き」を貫ける強さには、ことさらぐっとくるし、ものすごくありがたみを感じるんじゃないかなぁ。
私なら、グッとくる。片思いするのもいいけど、マジメに片思いされたら落ちるなぁ。きっと。
たとえ、何かしらの理由でその想いが叶わなくても、自らの心身を動かして、やるだけやりきった恋は絶対に世界を変えてくれるものだと思う。大人の片思いを心から応援します。
次回は、恋愛に悩む30女たちに今、圧倒的な支持を集めている作家(兼、恋愛格闘家)のアルテイシアさんとの対談をリポートします。30女の恋愛の本質を語る、ディープな本音炸裂です。
■今日の恋の栄養素
一条ゆかりの『実践!恋愛倶楽部』
一条先生といえば、『デザイナー』などの女の生きざまモノ、『有閑倶楽部』などの学園コメディも素晴らしいけど、『正しい恋愛のススメ』『恋のめまい、愛の傷』など数々の恋愛マンガの女王でもある。ドラマティックでありながら、超リアリストな目線は恋の極意を教えてくれる。ホント公私ともに大尊敬してます!
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