■結婚の決意
このように、お互いの発見がありながらおつきあいが続いていきましたが、最終的に結婚を決意させたものは何だったのでしょう?
「僕にとっては“受け入れられない傘のたたみ方”みたいなのがあって‥‥(笑)。でも最初にそんなのを見せられちゃったから、普通は始めにいい印象があって減点方式になっていくのが、加点方式になったんですね。長くいればいるほど、いいところがだんだん見えてきた。あと、一緒にいてストレスが非常に少なかったですね」
「ただ、彼女が日本という国をどう理解しているかについては、よく考えました。一緒にいればいるほど、中国と日本は近いと思った時期と、一方で深く知れば知るほど違う部分も分かってきたり‥‥。
たとえば、彼女は正座ができないんです。僕にとっては、同じアジア人なのに床で生活できないという細かいところも見えてきて、一緒にやっていけるのかな?と思うことも出てきました。そこで彼女を実家に連れていって、正座をしなければならない状況になったらどうするのか、様子を見たり‥‥。でもなんとか順応しようとしてくれてました。それに高校時代に日本にいて日本の生活を知っていたこともよかったようで、彼女にとっても日本にいることが大きなストレスにはならない、ということを感じ、徐々に、結婚しても大丈夫、一緒に暮らしていけそうと思えるようになりました」
Bさんが慎重に時間をかけながら確認していった様子が伝わってきますね。
■プロポーズ
さあ、いよいよプロポーズです。
「つきあってからプロポーズまでは10カ月くらいでした。
これが彼女にとってはぎりぎりの時間だったみたいで‥‥。心の中ではずーっと待ってたらしいんです。で、このままの感じでつきあっているのはイヤだ、何も言ってくれないなら終わりにしようと‥‥。あと1週間プロポーズが遅かったら、だめだったかもしれません」
私「どんなふうにプロポーズしたんですか?」
Bさん「指輪を買っておいて…、高いのではないですけど、彼女に渡しました」
私「彼女の反応は?」
Bさん「小躍りして喜んでいました(笑)」
これには私も爆笑。本当に素直な方ですねえ。
Bさん「その辺がすごくかわいいところですね。ここでもったいぶったり、あんまり喜んだら恥ずかしいとか、そういうことはまったく思わないみたいで、ホントに素直に表してくれました」
こうしてお2人の意志は固まりました。
あとは彼女のご両親の承諾を得なければなりません。
後編は「とにかく緊張しました」というご両親へのご挨拶の旅行に出る前の準備からスタートです。
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