「セロリ」でスマップも歌っていたように、違う国で育った2人が一緒に暮らし始めると、まあ生活様式の違いがよく分かること! 我が家でも、いろいろありましたよ。
キッチンについては、ご主人が日本人で、奥様が外国の方の場合でも、ええーっ!?と思うような違いがあったりするのではないでしょうか?
これは、私が発行しているメールマガジン『ガイドブックに書かれなかったカナダ』に以前書いた記事ですが、面白かったとの反響が大きかったので、ここでみなさんにもご紹介しちゃいます。
我が家は何でもよく食べる2人なので、食べ物でお互い困ったことがない。もちろん、そのことで議論するなんて皆無だったが、実はキッチンのあることについては何度も議論しているのだ。私がキレそうになったこともある。
うちでは、私はあまり冷たい物を飲まない。もっぱらお茶かコーヒーだ。だから私が使うのはほとんどマグカップ。逆に彼は熱い物を飲まず、お水かオレンジジュースばかりなので、コップを使うのは彼だけだった。
ところが、いつもテーブルの上やキッチンに、やたらコップが出ているのである。ひどい時には、我が家の6個セットのコップが、全部出払っている。変だなあ?使う人間は一人なのに…と思いながら、せっせと洗っておくと、また30分もしないうちに、2~3個はテーブルまわりに出ている。私はまたせっせと洗わなければならない。
これはおかしい!と思って、ある日、彼の行動をそーっとうかがっていると…。
その理由が分かった。彼は次から次へとコップを出して使っているのだ。たとえば、5分前にお水を飲んだコップがそこにあるのに、ジュースを飲む時にまた新しいコップを出し、その後また何か飲む時に、また……という具合い。私だったら、5分前に使ったコップなら、ささっと洗ってそれを使うが、彼はそうではなかったのだ。
そこで彼に言った。
「ちょっと前に使ったコップなら、またさっと洗って使ってよ。そうじゃないと、私はいつもコップを洗ってばかりいることになるから」
一応彼は納得するのだが、相変わらず、次から次へと、出しては使い、出しては使い……。
ついに私はキレる寸前になった。
「私はあなたの食器洗い機じゃないっっっ!!」