変わり種の鳥の旨味が生かされたラーメン
都営新宿線「岩本町駅」から徒歩2分。JR山手線と京浜東北線の高架下に、今年6月24日にオープンしたばかりの「虎の食卓」というラーメン専門店がある。上「塩ラーメン」700円 中「油・坦々そば」800円 下「醤油ラーメン」700円とスープに使われている「ホロホロ鳥」 |
1階カウンター7席、2階は4人席2卓、2人席1卓のスペースだ。
ご覧の「塩ラーメン」700円は店の一番人気。香ばしいバラ肉の焼豚3枚、塩梅のいい歯応えのメンマ、のり、タップリの白髪ネギに彩りの万能ネギ、ちょいと固めに茹で上げられたストレート麺、塩のスープにしては若干茶色みがかっているのは、元ダレに使われている藻塩の効果である。エッジの効いた塩味ながら、どこか仄かな甘さが感じられ、サッパリとしながら深い旨味に彩られている。
「実はスープに『ホロホロ鳥』を使っているんですよ」
と店主の土居久雄氏。
「この鳥はアフリカ原産で、キジの仲間なんですよ。日本で唯一、岩手県の花巻で飼育していて、寒さに弱いので、床暖房で大事に育てられているんです」
「それじゃ原価も高いですよね」
「ええ、知り合いの飼育所なので、だいぶ勉強してもらってるんですが、とにかく何か変わった食材でラーメンを作ってみたかったんですよ。ホロホロ鳥は淡泊な味わいなんですが、裏腹にダシを引くと旨味が濃厚なんですよ」